2020年にテレビ東京で放送されたドラマParavi『来世ではちゃんとします』。放送後、恋に悩む女性たちから、「しんどいくらい共感」「リアル過ぎて心が痛い」と共感の声が殺到した本作の続編『来世ではちゃんとします2』が2021年8月11日（水）より放送開始する。主演・内田理央へのインタビュー後編では、改めて登場人物の魅力や、シーズン１の個人的なお気に入りのシーン、続編を楽しむポイントなどを聞いた。
――シーズン2の撮影が始まって、「またこの現場に帰ってきたんだなぁ」と感じるのは、どんな時ですか？
撮影場所に移動する時に、林くん役の後藤（剛範）さんが、毎回、最後までエレベーターのドアを手で押さえて開けててくれるんです。前回の時にそれを見て、「優しいな」って思っていたんですが、今回もずっとドアを押さえてくれていて。「変わらない！」「優しいな」って思って、ほっこりしました（笑）。
――ドラマでも、ほっこりするシーンが見どころとおっしゃっていましたが、現場でもそんなふうに"ほっこり"されているんですね。
そうですね。撮影現場でも後藤さんがチョロチョロっと動いて監督に怒られていて（苦笑）。「前もこんなことあったなぁ」って思いました。
――（笑）。お話を聞くと、後藤さんは現場の"愛されキャラ"みたいですね。
愛されキャラですね、後藤さんは（笑）。
――他のキャストの皆さんは、どんな印象ですか？
小関（裕太）くんは"天使キャラ"です（笑）。透明感とハッピーな空気がすごすぎて、エンジェル！って感じですね。太田さんは、ありえないぐらいナチュラルな方なんですよ。最初にお会いした時は「クールな人なのかな」って思っていたんですけど、すごく人間味のある方ですね。いつもナチュラルで、自分をデフォルメしないというか。なので、話しているとすごく落ち着く方です。ごはんを食べたら、「あ～、今日も眠い、眠い･･･」って、いつも眠くなっていて（笑）。私もそういうタイプなので、2人でいつもネムネムしてます（笑）。
飛永（翼）さんはボキャブラリーが豊富！ ちょっとした感想やツッコミが面白くて、「さすが芸人さんだな！」って思います。いつも、現場の空気をまとめてくださる方だなぁと思います。
――内田さんが現場にいる時に、気を付けていることはありますか？
コミュニケーションはすごく大事にしています。撮影スケジュールもハードですし、内容もちょっと過激なので、とにかく現場はみんなでワイワイ楽しくいられたらいいなと思って、コミュニケーションを取っています。あとはもう、とにかくこの作品を愛して、台本をたくさん読んで、あんまりプレッシャーを感じずに（笑）、楽しく全力でやっています！
――内田さんが演じる桃江も含め、「スタジオデルタ」の社員5人の共感できる部分は？
太田莉菜さんが演じる梅ちゃんは、恋愛をしない腐女子な女の子なんですが、オタクなところが共感できます。それと、人の恋愛に対して冷静に分析しているところは自分と似ているなと思います。
（ラバーガールの飛永さん演じる）檜山くんは風俗の女の子に恋をして貢いでいる男性。檜山くん目線で見ると「頑張れ！」って応援したくなるんですが、檜山くんが好きな心ちゃん目線で見ると、お客さんにしか見えないという切ない部分があって。そこは、私的に、側面によっていろいろな見方があるんだなって改めて痛感したポイントです。
林くんは一番共感できないです（苦笑）。処女しか愛せないキャラクターなんですが、ちょっとよく理解できないなと思いつつ、「こういう人、いるな」と思います。
松田くんは、モテ男でいつも傍に女の子が何人かいて、女の子がメンヘラになってしまうという男性なんですけど、松田くんの気遣いができるところは、すごくステキだなって思っています。そうやって、女の子が一番欲しい言葉をサラッと言ってくれるというのは、理想的ではあるんですけど、ただちょっと女癖が悪いところは嫌だな･･･と思います（笑）。
桃ちゃんは性に奔放だけど、とにかく人に気遣いができる女の子。松田くんと似ている部分があると思うんですけど、相手が欲しい言葉っていうのをナチュラルに感じられて言えるし、人を傷つける言葉を言わないというところは、女の子としてすごく魅力的だなと演じていて思います。
――この機会に前作を見返すとしたら、おすすめ＆お気に入りのシーンは？
シーズン１で一番好きなのは、第10話で、松田くんと桃ちゃんが、ひょんなことからレストランに行くことになって、その帰り道に桃ちゃんが自分の気持ちを松田くんに歩きながら打ち明けるシーン。本当はその日、桃ちゃんの誕生日で、桃ちゃんはAくんと行きたかったんですけどフラれちゃって･･･。あの切ないシーンが一番のお気に入りですね。視聴者目線で見ると、松田くんのことをすごく好きになると思うし、松田くんと桃ちゃんがくっつけばいいのに！って思うかもしれないですね。
あとは、デルタでの桃ちゃんと梅ちゃんの掛け合いは、すごく好きです。一見、かみ合わなそうな全く違うタイプの2人が、サラッと（笑）会話しているのが、すごく気持ちがよくって好きです。不思議な関係性なんですけど、「こういう友達、いいなぁ」って憧れます。
そしてやっぱり、（塩野瑛久さんが演じる）Aくんがカッコいい！（笑） Aくんは特殊な性癖を持っている男性なんですけど、とにかく顔がいい！というところも、面白くて。「来世ちゃん」の刺激の一つになっている気がします。
――改めて、この作品を通じて伝えたいことは？
「来世ちゃん」に出てくるキャラクターって、個性的で、それぞれいろんな悩みや癖（へき）があるんですが、みんな愛らしい。それを否定しない世界観が描かれていて。そうやって人それぞれ、いろいろなことがあるけれど、「来世ではちゃんとしよう」と最後には
前向きになれるところが、この作品のステキなところだと思います。心の痛みに共感してグッとくるんですが、最後には「こんな人たちもいるし、私もま、いっか」と（笑）、見てくださる方が、前向きになっていただければいいなと思います。
性についての話って、なかなか人には普段は言わない内容だと思うんですが、人それぞれ、いろいろなものを抱えていると思うので、その違いを認めつつも、自分を大切に･･･「そんなに自分を変える必要はないんじゃないか」と肯定してくれるような物語だなって思います。
――ちなみに、内田さんが思う"来世ではちゃんと"したいことは？
丁寧な暮らしができる人間になりたいです（笑）。朝起きて、コーヒーをコポコポいれるところから始まり、窓を開け、日の光を浴びてジャズを聴くような生活ができるような人間に来世ではなりたいです（笑）。
（取材・文：齊藤恵）
ヘアメイク：Midori
スタイリスト：ゴトウカナエ
◆番組情報
ドラマParavi「来世ではちゃんとします２」
2021年8月11日（水）スタート 毎週水曜 深夜0：40からテレビ東京ほかで放送
動画配信サービス「Paravi（パラビ）」では8月4日から独占先行配信中。
（C）テレビ東京
