11月17日(金)放送の『沸騰ワード10』は、自衛隊に取り憑かれたカズレーザーに密着。
今回やってきたのは、 国家防衛の重要拠点!静岡県御殿場市にある陸上自衛隊の駒門駐屯地。
装備品と特殊車両を見学
さっそく、陸上自衛隊屈指の精鋭部隊IPCATの特殊訓練を体験。IPCATはInternational Peace Cooperation Activities Training Unitの略で、国際活動教育隊という意味。世界各国にPKOなどの任務で派遣される隊員の教育と研究を司るエリート部隊を指す。
ハイチの大地震やイラクに派遣されたという隊員も。不測の事態が起こりうるエリアでの国際支援任務に際して、緊迫下で活動する隊員ならではの装備品をご紹介。
まずは防弾チョッキ。実際に持ってみて「うわっ重たい!」とカズレーザー。着ると安定はするものの、「めちゃめちゃ重たいです」と驚いた。
さらに、小銃、拳銃、警棒の装備もばっちり。
また、ケガしたときにすぐに処置できるように通称CATと呼ばれる止血帯も携帯している。
国際任務仕様に改造された特殊車両も見学。隊員10人を分厚い装甲で守りながら輸送できるのが96式装輪装甲車。
高機動車は国際任務仕様になっていて、フロントの防弾ガラスは二重構造、後ろも二重扉。
幌の内側に鉄板が入っていて、空調はなし。
続いて、軽装甲機動車(LAV国際任務仕様)。
射撃を受けても走行できるコンバットタイヤが。上にはターレット(防弾板)が。MINIMI(機関銃)が装着することができるという。
実際にカズレーザーも乗車。なんと、前から乗るそうで、向きは自力で回転させる。
事態対処訓練を体験
続いては訓練を体験。海外での任務中、実際に起きたトラブルへの対処に備えるのが事態対処訓練。たとえば、当たり屋のような民間車両とのトラブルや、お金を巻き上げようとしてきたり、子どもが物を売りにきたり、地元警察になりすまし荷物を検査して金品を盗もうとするなど様々なトラブルへの訓練をする。
訓練はすべて英語で行われる。
足が痛いと言う人がいれば、実際にケガしているかどうかはわからなくても、国連の表示をつけているため真摯な対応をするとのこと。
海外の緊張が高まるエリア。何が起こるか分からない不測の事態に備え、暴徒対処から救護活動まで様々な場面を想定し、いつ何時でも冷静な対応と判断ができるよう訓練している。トラブルに対応できる能力があればこそ、派遣された国でインフラ整備や医療活動で成果をあげられるのだ。
最新鋭・MCVにカズレーザーが乗車!?
他にも、最新装備品を公開!
対テロにも有効で2016年に全国に配備された、最新装備品MCVこと16式機動戦闘車がこちら。
キャタピラでなく8輪駆動になっていることで、機動力が高くなり時速は100キロ前後出せる。テロなどの緊急事態に迅速に駆けつけられるよう、市街地や高速道路も走れるサイズとのこと。
攻撃力も強い。上には、第二次世界大戦中からあるM2ブローニング(重機関銃)。105mmのライフル砲がついている。
性能の異なる訓練用の弾丸も見せてもらえることに。
APFSDSは分厚い装甲を貫くことに特化した対戦車弾。発射後に筒が外れて中から鋼鉄の矢が出現。秒速2kmという超高速で回転して飛び、目標に突き刺さり、金属の装甲を貫通する。
HEAT弾は、矢ではなく爆弾の威力で装甲を撃ち抜く。起爆したエネルギーが前方に1点集中し、その威力で分厚い金属を突き破る。
粘着榴弾は要塞など建物に有効。着弾時に壁に密着して爆発、その衝撃波で目標物内部にダメージを与える。
しかも、MCVは攻撃力のみならず防御力も抜群。前から弾を受けづらいフォルムの他、左右には防御用の煙幕弾。煙のカーテンで相手の目をあざむくことが可能。
内部にもテレビ初潜入!まずは、射撃を統制する助手席を拝見。
MCVには無数のカメラや暗視装置などのセンサーがついており、前方のモニターに広範囲の状況が映し出される。確認した目標は360度回転する砲塔で捕捉する。
さらに、ネットワークシステムを搭載し、全車両が味方の位置のみならず発見した相手の情報もリアルタイムで共有できるようになっているそう。
続いては操縦席。
実際にカズレーザーが乗り込んでみると…「狭いですね!ギュウギュウですね」と驚くカズレーザー。
昼は目視で、夜は暗視装置を活用してライトがなくても運転できるようになっているそう。
実際に走っているところにも乗車。MCVの自慢のスピードと、運動性能を体験した。
隊員食堂の名物は?
腹ごしらえは隊員食堂で。駒門駐屯地の名物は、戦車の弾丸のフォルムをハンバーガーでイメージ
した「弾丸照りチキマヨバーガー」。
食堂のスタッフの方によると「戦車の弾丸のフォルムをハンバーガーでイメージ」したとのこと。実食し、「うまい!本格的!うまい!お店じゃん!すごい!」と堪能した。
メディア初公開!74式戦車
いよいよ、今回の目玉である74式戦車がお目見え。
870両以上生産され、1974年から49年間日本を守り続けてきた伝説の戦車。今年度の引退を控え、内部を含む全貌をメディア初公開してくれることに。
戦車を目の前に「歴史を感じますね」「フォルムも時代を感じるデザイン。私も物心がついたときにゴジラ映画とかで74式を見て、自分の最初の戦車のイメージ」とカズレーザー。
主砲は、16式と同じ105mm砲。74式では、運用の長い歴史の中で砲身を通じて会話する方法が定着しているのもポイント。
さらに、特殊な油気圧式サスペンションにより、車体の高さ、角度が変幻自在。状況に応じ、丘などに隠れながらの射撃が可能で、傾斜地でも車体を平行に保てるため命中率もアップするという。
いよいよ、メディアには一切公開してこなかった74式戦車の内部に潜入!
操縦席に座ったカズレーザーは「うわっ狭い!」「体育座りですよ!」と狭さに驚き。「アナログな機器って感じ。むき出しの計器、パイプが見える。電子的なパーツが少ない」とその歴史の長さを感じさせた。
ハンドルは自転車を思わせるような形。左に引けば左に曲がり、右に引けば右に曲がるという。
視界は防弾ガラスに覆われたわずかな隙間のみ。後方の車長と連携し、熟練の技で操縦する。
続いては砲手席へ。砲手用の潜望鏡を覗いて、相手の戦車を撃破する。砲弾を装填するところも特別に見学させてもらった。
さらに今回は、特別に砲塔旋回も体験!
74式戦車は操縦から射撃まで全て手動で、旋回も倒した分だけ速さが変わるとのこと。隊員たちの弛まぬ訓練で、脅威の命中率を誇るそう。
最後にカズレーザーからのお願いで、74式戦車の疾走感を体験できることに!カズレーザーの「運転始め!」「前進!」の指揮で戦車が前進。
最高速度は時速53kmで、一度の給油で300kmを走破できる。
カズレーザーの幼い頃からの夢が実現し、「ホコリが痛い。すごい、めちゃめちゃキャタピラが巻き上げるやつが顔に当たるんですね」「すごい小石がババババッって!めちゃめちゃ顔に当たる!」「パワーは感じますねやっぱ!」と臨場感たっぷりに感想を語った。
その力は未だ健在だが、今年度で引退する74式戦車。27年間、携わっていた自衛隊員は「感謝しかございません!私の人生そのものであります!」と真っ直ぐな瞳を向けた。