<試写室>『嗤う淑女』美智留(内田理央)の毒牙が、まさに自分事としてグイグイ迫ってくる…だからこそスリリング!!!

公開: 更新: めざましmedia
<試写室>『嗤う淑女』美智留(内田理央)の毒牙が、まさに自分事としてグイグイ迫ってくる…だからこそスリリング!!!

 

<試写室>『嗤う淑女』第5話

いやぁー、今回も前回以上に怖い!!

あの、前回の、“包丁振り回し”よりも怖いって思っちゃうんだから大したもんですよ…(何が!?)。いや、むしろ、もう、怖いとかそういうの通り越して、“すごい”の境地。

蒲生美智留(内田理央)の手口が、テクニックとかそういう類いのものじゃなくて、誰にも真似できるはずがない、美智留でしか成立しえない、神の領域、“技”、を見せつけられているようで、もう恐怖のその先、すごい!と感心しちゃうレベルなんですよ…。

っというわけで、今回はさっそくあらすじから入ってみようと思いますが、第5話のお話はというと…。無職で実家暮らしの玲夏(円井わん)は、韓流スターであるシム・ドユン(ユン・ソンモ)の“推し活”にすべてを注ぎすぎて、家族に多大な迷惑をかけている。

そこで玲夏は、ひょんなことから蒲生美智留のもとを訪れ、助けを求めることに。すると美智留は、アシスタントである恭子(松井玲奈)とともに、とんでもないアドバイスをするのだった…。

っというわけで、さっそくのあらすじを紹介した途端に恐縮ですが、そんな第5話を、より楽しむためにおさらいしておきたい、これまでのトピックスを挙げたいと思います。

おおまかなあらすじ

・第1話は、銀行勤めの紗代ちゃん(小島藤子)に、架空口座を作らせ横領させる

・第2話~第3話は、平凡な主婦の佳恵(青木さやか)を、保険金殺人へと誘導する

・第4話は、ネット界の“神”ドグマ(宮田俊哉)を、裏で操って包丁を振り回させる

上記“依頼人”たちの勧誘方法

・紗代ちゃん…アシスタントである恭子の営業から

・佳恵…「なんか良いらしい?」とバイト仲間の噂を聞きつけて

・ドグマ…美智留がなんでか目をつけて、直接営業をかける

上記の案件から得た美智留の収入

・2億と数百万

・1億

・数百万(少なくとも135万円以上)

美智留と恭子の関係

・親戚同士で、中学以来疎遠になっていたが、初回の2分で恭子を懐柔する

・美智留は恭子を病から救い(特殊な血液型が一致)、恭子は美智留を親から救う!?

・上記などから気を病み、命を絶とうとした恭子だったが、再び美智留が恭子を救い、二人の主従関係は完璧なものとなる

追われる美智留と恭子

・第1話ラストにて、投身自殺をした紗代の遺留物から、美智留の名刺が発見される

・不審を覚えた刑事の麻生(大東駿介)は、紗代の友人である恭子に疑いの目を向ける

・調べを進めるうち、美智留の父の、不審死の謎にたどり着く…

っというわけで、今回のあらすじと、これまでのトピックスを経ての、第5話の注目ポイントはというと…。

“推し活”で“家族に迷惑”というトピックスに疑義を持てば持つほど今回の物語の深みにはまってしまう

偽装口座から横領→保険金殺人→包丁振り回し(これだけ雑に紹介し過ぎ)と、これまでの、めくるめく“トンデモ”と比較して、今回は、“推し活”で、“家族に迷惑かける”ってさ…なんか…ショボい(おい!)。

左から)二森春奈(木﨑ゆりあ)、二森由美(櫻井淳子)、二森玲夏(円井わん)、二森丈太郎(桜井聖)左から)二森春奈(木﨑ゆりあ)、二森由美(櫻井淳子)、二森玲夏(円井わん)、二森丈太郎(桜井聖)

だって、横領に、保険金に、猛烈ダッシュで包丁振り回し、ってさ、3つ目があまりにキャッチー過ぎたことも相まって、第5話の、そのとっかかりが、あまりに弱い、弱すぎじゃない??って思うのは致し方ないじゃないですか?(誰に!?)

もっと言うと、“推し活”とかさ、なんだかさ、時世の話題を取り入れてみました~みたいな、安易さと、視聴者におもねる感じ?するじゃないですか?(ひねくれすぎ!)うん、だけどだけど、心配はご無用、“推し活”で、“家族に迷惑”、というトピックスに疑義を持てば持つほど(僕だけだろ!)、今回の物語の深みにはまってしまうこと、間違いなしです。

っというのも、“推し活”という、最近のワードに変換してしまうことで、おもねる感が出てしまってますが(おもねる感て何)、“推す”=何かに夢中になる気持ち、は誰にも理解ができる、じゃないですか。

で、それと“家族”を絡めることで、これまで以上の共感エピソードに仕上がっているのです。美智留の毒牙が、まさに自分事として、グイグイ迫ってくる感じ…だからこそ、いつも以上にスリリングなのです!!

二森玲夏(円井わん)二森玲夏(円井わん)

で、今回の依頼人である玲夏は、“ひょんなことから”、美智留のもとへやってくるわけなんだけど、そのきっかけは第2話のそれと同じ…。ではあるんだけど、第2話でのその描写ってのは(=「なんか良いらしい?」という噂)、もうそんなに広まってるんかい!というツッコミどころがなきにしもあらずだったわけです。

だけど、この第5話にもなると、それまでに、さりげなく、超さりげなく、撒(ま)かれてきたエピソードの数々…美智留と恭子の“営業のたまもの”によって、ツッコミ要素だったものが、一気に、説得力へと変わる…。なんという、美しいストーリーライン!!…だからこそ、その用意周到さが、怖い!!怖ろしい!!のです。

左から)シム・ドユン(ユン・ソンモ)、二森玲夏(円井わん)左から)シム・ドユン(ユン・ソンモ)、二森玲夏(円井わん)

で、特に、前回の、とにかくよくはわかんないんだけど、自分の獲物になりそうな人物は、自ら営業をかける美智留の“どさ回り営業”が効いてたもんで、恭子だけに任せっきりではない、美智留のすさまじい営業力も相まって、「MGKライフサポート」が、こんなにも、発展していってんだな…と、実感できるのです…って、え!?社名!!社名まで変わってる!!!第1話では「MK人生コンサルティング」だったよ?!

そしてそして、今回の怖ろしさを、さらに際立たせているのが、“美智留が得た収入”なのですが、これまで、2億→1億→数百万と、普通のドラマではありえない、回を追うごとのスケールダウンを見せてきたわけですが(普通だったら、ドラマを盛り上げていくためにも、奪う金額はどんどん上がっていきそうじゃん?)、じゃあ、今回得る収入は……?

もう、なんとなく、予想はついちゃうかもしれないんだけれど、そんな予想を僕らがつけたとて、それを上回る、上回りすぎる、美智留の真の怖ろしさが提示されていくもんだから、慄(おのの)いてしまうのです…。はてさて、その、今回の、“美智留が真に得たかったもの”とは!?

そしてそしてそして(何回言うねん!)、美智留と恭子の異常なまでに完璧な主従関係に、改めての説得力を加える“過去”と、その謎にもうすぐそこまで近づこうとしている、麻生刑事との攻防戦!!!

もう、そもそも、依頼人のメインストーリーだけでも目が離せないのに、二人の知られざる過去も知ることができる、この麻生刑事のパートも、何が待ち受けているのか、想像できなさ過ぎて、目が離せない!!もう、何もかも、見逃せなさすぎる!!

なんなら、次回第6話の次回予告までもが、もうクレイジー臭ぷんぷんで、後半戦に向けて、テンション上がりまくり!!とにかく乞うご期待!!です!!

左から)恭子(中田乃愛)、美智留(河村ここあ)左から)恭子(中田乃愛)、美智留(河村ここあ)

野々宮恭子(松井玲奈)野々宮恭子(松井玲奈)