木南晴夏さんが、ドラマ『ビリオン×スクール』で共演している山田涼介さんの印象や前回共演時との変化について語りました。
金9ドラマ『ビリオン×スクール』は、日本一の財閥系企業のトップであり、“億万長者=ビリオネア”である主人公が、ある目的のために身分を隠して教師になり、さまざまな問題に直面しながら生徒とともに成長していく姿を描く学園コメディ。
<山田涼介主演!金9ドラマ『ビリオン×スクール』登場人物・キャスト一覧>
本作で主人公・加賀美(山田)の秘書兼ボディガード・芹沢一花を演じている木南晴夏さんにインタビュー。毎週話題となるテンポのいい掛け合いの裏話、生徒役のキャストとの交流などについて聞きました。
木南晴夏 山田涼介とは「イジったり、イジられたりする仲」
──物語は中盤。現場の雰囲気はいかがですか?
瑠東東一郎監督をはじめ、皆さんが明るい空気を作ってくださるので、ドラマの内容同様にとても楽しいです。暑さに負けず、みんなで頑張っている感じです。
──主演の山田涼介さんとは5年ぶりの共演。改めて、共演の感想を聞かせてください。
5年ぶりだったので、実は最初の2、3日は距離感を掴むのが難しくて、ちょっと緊張感がありました。でも、社長と秘書というバディですし、言い合いをするシーンもたくさんあるので、徐々に緊張がほぐれていって。今ではイジったり、イジられたりする仲に戻りました。
──今回新たに気づいた山田さんの一面はありますか?
気づいたというか、5年ぶりに会って、大人になられたなという印象がありました。以前ももちろん大人だったのですが(笑)。今回の作品の内容もあると思いますが、加賀美は教師の役ですし、現場には山田さんより若い役者さんがたくさんいるので、お兄さん的な目線をされているな、と。
──木南さんから見て、山田さんはどんな座長ですか?
“見守り系座長”です(笑)。加賀美はアグレッシブに生徒と絡むタイプではないので、その役柄もあってだと思いますが、積極的に生徒役の皆さんと絡むことはないですが、「もし悩みがあったら聞くよ」という感じ。本当に温かくみんなを見守ってくれています。
──劇中では加賀美と芹沢の掛け合いも見どころの一つですが、あの掛け合いはどのように生まれているのでしょうか?
加賀美と芹沢のシーンは、基本的に台本通りです。アドリブがあったとしても、リハーサルでやってみて「それやろう!」となったことを本番にもっていく感じです。
──そうしたシーンをつくり上げていくなかで、山田さんに笑わされたことなど印象的な撮影エピソードがあれば聞かせてください。
エピソード…何気ないことばっかり話しているので、内容を全然覚えていないんですよね(笑)。でも、本当にいつも笑っている現場です。
山田くんって、Hey! Say! JUMPを背負って立つ圧倒的な存在で、スーパースターだと思うのですが、とにかく愛嬌のある方。ドラマの現場では気さくなので、いつもみんなにイジられているのが印象的ですね。
木南晴夏 第2話では“笑ってしまった”瞬間がOAに!「悔しかった(笑)」
──掛け合いと言うと、職員室での教師たちのシーンも毎回話題になっていますね。
瑠東監督が、アドリブがお好きな方で、リハーサルで生まれたことを本番に生かすことが結構多いんです。そこに永野宗典さん(教頭・土橋淳平役)を筆頭にした個性派な方々が集まっていますから。とにかく面白いです。
特に永野さんは、カットごとに少しずつ動きやセリフを変えながらアドリブを入れてくださるので、何が飛び出してくるか分からないという緊張感もありますね。
──楽しみより緊張感のほうが強いですか?
楽しみではあるんですが、キャラクター的に笑ってはいけないので…。2話の職員室のシーンで、笑ってしまったところが実際の放送で使われていたのですが、あれは本当に悔しかったです(笑)。
あれ以来、意地でも笑わないようにと思っていて。本当は楽しみたいけど、「笑ってたまるか!」と、自分のなかで葛藤しています。
──やはり2話の職員室のシーンは、リアルな笑いが使われていたのですね。
永野さん、撮影している全編を見てほしいっていうぐらい動きが面白くて。2話で私たちが笑ってしまった、段ボールが置いてある場所に吹っ飛ばされるシーンも、リハーサル含めて10回くらい繰り返しているのですが、毎回動きを変えてくるんです。セリフも足してきますし。
それが何度見ても面白くて、耐えられなくて、山田くんと2人揃って笑ってしまっていましたね。
──木南さんが思うコメディの面白さを教えてください。
『ビリオン×スクール』に関して言うと、コメディですが、メイン軸になるのは生徒と先生のストーリー。
意外といいことを言う加賀美が生徒にかける言葉は、10代の学生だけじゃなくて、30代の私にも刺さることがあって。その言葉を引き立てたり、ひと時の癒しになるのがコメディシーンなのかなと思っています。そういう効果を持たせることができるところが面白いですね。
木南晴夏から若手俳優へ“泣き”芝居の悩みは「ずっと続く」
──生徒役の皆さんとのお芝居で、刺激を受けたことなどありますか?
みんな奇をてらっていないというか、すごくまっすぐなお芝居をされるので、ステキですね。あと、リハーサルのときにちょっと恥ずかしがっていたり、縮こまっていたりしていても、瑠東監督とたくさん話をして、本番までに急激に成長する姿を見ると、いいなと思います。
ギラギラ感というか、本人たちがどう思っているかは分かりませんがみんなライバルなんだなと、改めて思うこともありますね。いい芝居をしている共演者を見て「負けてらんないです」と言う子もいましたし。そういう気持ちになるって素晴らしいなと思いました。
──生徒役の皆さんのなかで特に気になる方はいますか?
全員と関われていないので特にということは言えないです。でも、今まで関わることの多かった方々は、どの方もステキでした。
泣かなきゃいけないわけじゃないけど、涙を求められるというシーンも多いのですが、きっと皆さんにはそれがいいプレッシャーになっているんでしょうね。先にメイン回を終えた他の生徒さんの感動的な芝居を見て、「ヤバい、次は自分だ」と構えているようなドキドキ感が現場にはあるんです。そういう姿を見ると「頑張れ!」と思います。
──相談に乗ることはありますか?
今の子たちはお芝居が上手なので、相談に乗らなくても大丈夫。ただ、思い悩んでしまう子とはお話することもありますね。
この間、泣き芝居について悩んでいる子がいたのですが…「泣けないかもしれない」「このシーンで泣かなきゃ」という悩みは、10年後も、20年後も、30年後もずっと一生ついてくる悩み。私自身もいまだに「泣けないかも」と怖さを感じることがあるんです。
でも、涙はただの“形”だから、気持ちが乗っていれば見ている人には伝わるし、経験から感じていることを伝えました。
──これまで撮影してきて、放送を見てきて、グッと来たシーンを教えてください。
梅野ひめ香(上坂樹里)がいじめられていて、加賀美と芹沢が助けようとするシーンがあって…今後のネタバレにつながることがあるのであまり語れないのですが、芹沢のなかで、いじめに対して思うことがあり、どうしたらひめ香を救えるのか一番大きな問題だったんです。
でも、手を差し伸べたのにひめ香に拒否されてしまって。あのシーンはいろいろな意味でグッとくるものがありました。
──今後の見どころ聞かせてください。
物語が進むにつれて、生徒が1人ずつ加賀美側についてき、クラスのカーストはほぼなくなって、「クラスを楽しもう」という空気感になっていきます。そうすると、カーストの上位にいて加賀美に反抗している東堂雪美(大原梓)や城島佑(奥野壮)が孤立してしまう。その2人を救うために加賀美と芹沢がどう動くかに注目ですね。
そして、徐々に加賀美が抱えているものや、校長・東堂真紀子(水野美紀)との関係性なども明かされていくので、最後まで楽しみにしていただきたいです。