特に関西芸人界では超メジャー…大阪発のいぶし銀グルメ『とん蝶』とは 発売50年超の今でも激売れのワケ

カンテレTIMES
特に関西芸人界では超メジャー…大阪発のいぶし銀グルメ『とん蝶』とは 発売50年超の今でも激売れのワケ

 812日午後、カンテレ『ウラマヨ!』で、“食の阪神”こと阪神梅田本店と“大阪百貨店界の雄”とされる阪急うめだ本店のデパ地下を特集。それぞれの広報担当者がスタジオに同席し、独自開発した商品や売れ筋の限定品などについてバチバチのアピールを繰り広げました。

「百貨店のデパ地下で裏スクープ連発 阪急&阪神のうまいもん徹底取材SPと題した今回の番組。数ある人気商品の中でも、阪神では名物・いか焼きや551の豚まん、ニューミュンヘンの唐揚げといった横綱グルメが幅を利かせている印象ですが、その裏で密かに1日約1000個も売り上げているという“いぶし銀グルメ”がある事が判明しました。

 それは、御菓子司絹笠の『とん蝶』(1378円・税込)。買った人に話を聞いたところ、3個買いました。おいしかったのでまた来ました」「あまり売っている所がないので、見つけたらうれしくなっちゃって買ったんです」とリピーターが続出している模様。

 そんな『とん蝶』の正体は「おこわ」で、蒸しあげた国産のもち米に、国産昆布の旨味と塩味、カリカリ小梅の酸味を合わせたとてもシンプルなもの。定番の白蒸しをベースに、七味とん蝶、ゆかりとん蝶、とうもろこしとん蝶など種類も豊富です。

 興味深いのはデパ地下でショーケースを持ち、店を構えているわけではなく、売り場の一角でワゴン販売していること。それなのに1日約1000個も売り上げるという人気の理由を探るべく、御菓子司絹笠へ。すると総務部長の中原さんから意外な裏話が…。

「遡れば江戸時代とかになるんですけど、うちはもう普通の『和菓子屋さん』です」聞けば1867年創業の老舗和菓子店だそうで、『とん蝶』の誕生は昭和45年ごろ。当時の社長が甘くない商品を…と思い立ち、おこわを作り始めたとのこと。

 もち米、大豆、昆布、梅など、和菓子屋さんにある材料を使い、豆ご飯をヒントに開発すると、法事などの手土産品として重宝され、人気商品に。現在は阪神梅田本店のほか、新大阪や難波など、大阪市内を中心に17カ所で販売されています。

 年を追うごとに人気が高まっているそうで、中原さんは「今は売上のほとんど、9割ぐらいが『とん蝶』になっていますね。和菓子屋さんというよりも、とん蝶屋さんですかね(笑)」と冗談交じりに内幕を明かしました。

 一方、誕生から50年以上経った今でも激売れしている理由については、阪神梅田本店の腰前さんが「知る人ぞ知る手土産として、元から人気ではあったんですけど、芸人さんがメディアで紹介してくださったことが一つのきっかけかなと思っています」と分析。

 これに対してパネラーの浅越ゴエさんは、隣のヤナギブソンさんを見ながら「僕は、小籔さんがめっちゃ好きやっていうのを彼から聞いて知りました」と、芸人同士でも話題になっていると話し、そのヤナギブソンさんも「小籔さんは新大阪~東京間で『とん蝶』をちょうど2個食べてあんだけ元気になってます」とさらなる裏ネタを披露しました。

 この阪神が扱う『とん蝶』の人気ぶりについて、浅越さんが阪急側に切り込むと、阪急うめだ本店の米田さんは「悔しいんですけど、もうこれは“阪神の名物”と言いますか、勝負とかそういうレベルの話ではないかなと思っています。昔からある商品で、やはりそれは守るべきことでもあると思います」と語り、ライバルながらも大阪文化のひとつとして最大級のリスペクトを見せていたのでした。


(関西テレビ812日(土)午後1時放送『ウラマヨ!』より)

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