多部未華子さんが、「モバイルハウス」で自由を謳歌していた男性たちの物語を読みます。
多部さんが担当するのは、10月29日(日)14時~放送の『ザ・ノンフィクション「ボクのおうちに来ませんか3~さよなら モバイルハウス~」』(フジテレビ/関東ローカル)。
人間関係やお金にしばられず、好きなことだけをして自由に暮らしたい。そんな思いで、移動式の家=モバイルハウスで暮らしていたふたりの男性。
あれから3年…彼らには、家族や子どもの存在が。家族のため、収入を得ることが必須になるも、厳しい現実に直面し…。
約1年ぶりにシリーズ第3弾のナレーションを読んだ多部さんに、収録後に感想などを聞きました。
また、10月8日、15日に放送された「今晩 泊めてください ~ボクと知らない誰かのおうち~前・後編」が、10月29日まで、TVer、FODでの無料配信中です。
「モバイルハウス」で自由を謳歌するふたりに訪れた現実の波
移動式の「モバイルハウス」で自由を謳歌していたちはやさん(31)とナルさん(34)。お金に縛られることなく、山で動物を獲り、風呂代わりに川で水浴び。「好きなことだけをして自由に暮らしたい」そんな彼らと出会って3年が過ぎると、ふたりの生活には、大きな変化が起きていました。
リヤカーを改良した一畳ほどのモバイルハウスで暮らしていたちはやさんは、2年前、交際中だったゆりかさんと結婚。今は都内のマンションに暮らしながら、プロの漫画家を目指して漫画を描く生活を送っています。そんな夫婦に、2023年7月、赤ちゃんが誕生しました。

“無職”のちはやさんは、家事にも育児にも積極的に取り組むものの、これまで家計を支えていたゆりかさんが育児休暇に入り、家計は火の車。なんとか連載を実現しようと、出版社へ作品を持ち込むも、編集者からは厳しい評価を受けます。将来の不安を募らせるゆりかさんからは「あと1年だけ」と、夢を追う“猶予”を与えられました。
一方、「家族が欲しいと思わない」と話していたナルさんも、男児ふたりを育てるシングルマザーの女性と一緒に暮らすことを決意。モバイルハウスを離れ、新しい家族のために仕事を始めます。

「自由」を求めながらも、家族を持つことの「責任」と向き合う男性たちの揺れる心中に、カメラが迫ります。
<多部未華子 インタビュー>

――前回から約1年ぶりに「ボクのおうちに来ませんか」のナレーションを担当していかがでしたか?
ナレーションでもあったように、出会いで人は変わっていくものなんだと思いました。
あとは、出ている人がみんなやさしいということ。(ちはやさんの妻の)ゆりかさんもやさしくて、とても寛大だと思いました。
――前回は、ゆりかさんの妊娠がわかったところで終わりました。そこから約1年が経ちましたが、どんなことを感じましたか?
前回、出産の手前くらいまでを見ていて、「そうなったか」と思ったんです。そこから時間が経って、ちはやさんは就職しているのかなと勝手に想像していましたけど、変わらずに、(漫画家になるという)夢を追いかけていました。
夢を追いかけることも素敵ですが、子どもができたことで、見えてくる現実もあると思うので、難しい部分もありますよね。
おむつだけでもお金がかかるでしょうし、100円のアイスをふたりで分けなければいけないのは、切なくて。
ちはやさんは、不器用で、少し頑固なところもあるので、大丈夫かな、と心配になりました。
ナルさんのほうは、ある意味で想像していたような展開でした。結婚はしていないけれど、必要があれば、結婚してでもパートナーの女性とその子どもたちと一緒にいる道を選ぶでしょうし、そのくらい家族思いの人かなって。
自分のやりたいことをうまく形にして、お金を稼いでいけそうだなと思いました。
でも、ふたりとも、本当にやさしくて、誰かを裏切ったり、悲しませたりするようなことがないというのがよくわかりましたし、ゆりかさんが「それでも(ちはやさんを)好き」と思う気持ちも伝わりました。
――家族ができたことで、ふたりがモバイルハウスを訪れる頻度も少なくなるなか、ちはやさんが、息抜きに戻るシーンもありました。
ちはやさん…私が、ゆりかさんの立場だったら、「息抜きにでも戻らなくていい。もう解体してほしい!」と思ってしまいそうですけど(笑)、ゆりかさんは、理解してあげるんですよね。やさしいです。
――「結婚は異なる文化のせめぎ合い」というナレーションもありましたが、パートナーと意見や価値観の相違があったとき、多部さんならどうしますか?
私は、どちらかというと、「自分に合わせてほしい」というタイプなので、そういうことも話せる相手を選ぶ気がします。
そう考えると、ちょっとちはやさんに似ているのかも(笑)。
それでも分かり合えないことがあえば、話し合います。
――家事や子育てを忘れて、リフレッシュしたいときは、どうしますか?
友だちとおしゃべりします。あえて、子どもを連れて行けないようなお店を予約して、同じような環境の友だちとしゃべって、息抜きやリフレッシュします。
そういう切り替えは、大事ですよね。だから、おふたりが(モバイルハウスがある)綱子に行くのも大事なことなんだと思います。思うんですが…というね(笑)。
――最後に、視聴者にメッセージをお願いします。
今は子どもも自分の手のなかにあるけれど、子どもが成長して社会のなかで生きていくようになると、環境も状況も変わって、人も変わっていくと思います。
でもそれは、悲観的ではなくて、ポジティブにとらえるべきことで、そんなふたりの生き方がありのままに紹介されています。ぜひご覧ください。
<ナレーションの一部を先行紹介>
<予告動画>
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10月29日(日)14時~「ボクのおうちに来ませんか3 ~さよなら モバイルハウス~」予告