事前の“嫌な予感”ならぬ、“良い予感”しか漂ってなかったこのドラマ…。
うん!的中です!!
いやもうだって、ももクロの百田夏菜子ちゃんが妻で、落合モトキくんが夫という、その設定、そのカップリング、そのビジュアル…に、“良い予感”しか、感じなくないですか?!?!
…はいはい、うんうん。わかるよ?わかります(急に)。確かに、タイトルが『僕の大好きな妻!』という、臆することのなさ山のごとし感。出ちゃってますよ?はいはい。わかります。しかも、好きじゃなくて「大好き」だし、妻のあとに「!」ですからね。その堂々たる愛妻家宣言っぷりに、面食らっちゃうし、こっぱずかしさが尋常じゃない…。うんうん、わかる。わかります。加えて、ダメ押しが、妻・百田夏菜子ちゃんですからね。そら「大好き」になるの確定。決まってるわけで、「妻!」って声高にもなるし、『僕の大好きな妻!』?…はいはい、わかったよ、もういいよ…ってなっちゃう男の性(さが)、わかりますよ?(僕、誰?)だけど、ご覧なさいよ?(ホントに僕、誰?)夫が、落合モトキくんですよ?正統派からクレイジー、トリッキーまで演じられて、ちょっと根暗な感じも出せるし、今回のようなとてつもなく柔和な顔まで見せる、そんな落合モトキくんが旦那さんですよ?いや、こりゃ、もう参った。負けですよ。いい夫婦に違いない!=良い予感しかない!!じゃないですか??

で、実際、このドラマ、やっぱり、妻がすこぶるかわいくって、夫がすこぶるいいヤツ!! なんです!!もう、妻の百田夏菜子ちゃんがかわいくって、夫の落合モトキくんがいいヤツ、本当にそう見える=キャラクターが仕上がってる=事前の“良い予感”そのまんま…ってことで、もうこのドラマは、この先何が起ころうとも、間違いない!大成功間違いなし!!じゃないですか!!!(鼻息!)
暗さや深刻さ、感動を誘う…みたいなの、一切ないんです
はい。さて、このドラマ(気を取り直しすぎ)、簡単にあらすじを説明しますと、もし「僕の大好きな妻!」が“発達障害”だったら…っという物語(簡単すぎ)。うん…そうなんだけど、その“発達障害”というテーマから漂う、暗さや深刻さ、また逆に、感動を誘う…みたいなの、一切ないんです。だからこそのタイトル語尾の「!」で、「!」と大宣言したくなるほど、妻や夫、周辺人物たちに、愛があふれています。
で、また、これまでの“発達障害”をテーマにしたドラマだと、親と子の苦悩を描いたり、特性を生かした天才だったり、ドラマ的にキャラクターを立たせるような描き方をしていたり…だったと思うんだけど、今作は、“発達障害とはいっても症状は十人十色”ということを念頭に物語は進むので、主人公で発達障害の妻は、天才でも特異なキャラでもなく、ごくごく普通の、とっても明るくて、前向きで、チャーミングな女性…“発達障害”以上に、“そんな女性”ということを前面に押し出しているキャラクターなのが秀逸。で、もうそれが百田夏菜子ちゃんのパブリックイメージと重なって、とてつもなく愛らしいのです。

で、今作、落合モトキくん演じる夫の、頼りないように見えてやっぱり頼りない…けれど、愛すべき夫っという姿が見事だったり、その夫が働く、漫画家先生(小倉久寛)とアシスタントが集う「萬坊漫画工房」の面々が心温まる優しい人たちばかりで、キャラクター造形がとってもよくできてる…ってのはもちろん、物語もとってもよくできています。

“発達障害”というテーマを扱ってはいるんだけど、それは、“あわてんぼう”だったり、“忘れっぽい”だったりで、誰もが持つ“特性”と何ら変わらない…。だけど、日常生活に支障をきたしたときに“障害”になってしまう…という、その繊細さを、丁寧に丁寧に描きだしているのです。
例えば、この第1話にもあるんだけど、“焼肉に白飯ないだけでふてくされる”ってのを、“発達障害”の“特性”と同じように、たわいもない日常の中に紛れ込ませ、並列に描くのです。それはつまり、“発達障害”とはいえ、特別ではない。その人それぞれの“特性”だってこと。だから決して深刻にはならないし、特異なキャラにもならないし、誰にだって身近に思える…多くの人の心に届く…そういう物語に仕上げているのです。
少しあわてんぼうになって仕事に支障をきたすことだって、焼肉に白飯なくてふてくされて周りに気を遣わせることだって、言っちゃいけないことを言ってしまって周りを震撼させることだって、僕みたいに「試写室」だってのにテンション任せになることだって…、そんなこと、誰にだってあるじゃないですか?そんな誰にもあることを、日常の中にそっと紛れ込ませている…それが素晴らしいのです…。
うん、なんだかよくわかんない、哲学っぽい雰囲気のこと言って、失敗して、どっちらけな感じになってしまいましたが、つまり、僕が言いたいのは、
百田夏菜子ちゃんの妻がすこぶるかわいくって、落合モトキくんの夫がすこぶるいいヤツ!!!
それだけ!!!(結局)


今回の「土ドラ」はおそらく「土ドラ」史上、最も何の邪念も入ることなく(いつもは何かしらの邪念…いい意味での邪念?…色恋関連でのツッコミだったり??あったもん)、心穏やかに、温かい気持ちになれる、そんな作品になりそう?…です!!