『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』(フジテレビ)で、我妻善逸の声を演じる下野紘が、注目ポイントについて「魂の叫びを聞いていただければ」と明かした。
下野は、『進撃の巨人』(NHK)のコニー・スプリンガー役、『僕のヒーローアカデミア』(読売テレビ)の荼毘役、『Deep Insanity THE LOST CHILD』(TOKYO MXほか)の時雨・ダニエル・魁役など、人気作品のキャラクターを多く演じるほか、ソロでアーティスト活動を積極的に行うなど幅広く活躍している。
そんな下野が今作で演じる我妻善逸は、鬼を狩る組織「鬼殺隊」の一員であり、雷の呼吸を使う人気キャラクターだ。フジテレビュー!!では、善逸を演じてみての反響、放送中の遊郭編の注目ポイント、下野が善逸のように覚醒する場面などについて聞いた。

下野紘「血反吐を吐くくらい叫ばせていただいています」
――遊郭編がアニメ化されることについての思いを聞かせてください。
アニメ版、劇場版とたくさんの方に見ていただいて、気に入ってもらったというか、楽しんでもらってるなと感じていました。個人的に「遊郭編」もやるかなという思いもあったので、それが実現した、といった感じですかね。
――周りの方からの反響はいかがですか?
なんか、自分ごとのように思えない、不思議な感覚なんです。自分も当事者の1人なのかもしれないけど、なんかそれよりも「たくさん観てもらってるな…」っていう気持ちが大きいです。
(声優仲間からは)「俺も(『鬼滅の刃』に)出たい」といった声もいただけることがあるので、いろんな方に注目してもらっているんだなと思います。

――「遊郭編」のどういったところが楽しみですか?
宇髄天元と言い合うシーンなどコミカルな部分もありつつ、善逸として「ここをどう(表現)しようかな」とずっと考えていたシーンがありました。個人的には、演技は大変だけど楽しくなったシーンがたくさんあるだろうなと感じています。
より手を抜けないので、今回も血反吐(ちへど)を吐くくらい叫ばせていただいています(笑)。実際にその日の収録は「やりすぎたな」と思うくらいで(笑)。でも満足しています。
――(善逸が女装した)善子のシーンはいかがでしたか?
僕が一番血反吐を吐きそうになったシーンは、そこです。気合い入りまくりですよ。なので「魂の叫び」を聞いていただければなと思います(笑)。

――(宇髄天元役の)小西克幸さんも「(言い合いのシーンで)善逸に負けないように頑張った」と話していました。
小西さんなら超えて来るだろうなと思っていたので、そこに負けないようにある種、切磋琢磨のような気持ちでそのシーンは演じていました。
でも善逸と一緒に叫んでくれて、同じくらいのテンションで返してくれるのは、宇髄さんだけなので。炭治郎も伊之助も全然テンション感が違うんですよ、話聞いてないし(笑)。

誕生日が同じの「小西(克幸)さんには、昔からよくしてもらってます(笑)」
――小西さん、(堕姫役の)沢城みゆきさんも加わったアフレコ現場の様子はいかがでしたか?
2人とも昔から付き合いのある声優さんではあるので。小西さんに関しては、「宇髄の魅力をものすごく引き出してくれるような芝居をするだろうな」という風に思っていました。
沢城さんが演じる堕姫は、鬼気迫るものがあって「すごいな」と実感しました。こちらも、そこに負けじと、戦わせていただいたかなっていうところですね。

――小西さんは、下野さんとは誕生日が同じ(4月21日)くらいで他に交流はないと言ってましたが、実際にそうなのですか?
そうですね、お互いのブログでお互いの誕生日を祝う、それぐらいの仲です(笑)。昔からよくしてもらってます(笑)。

苦手なことに挑戦することで、一皮むけた
――遊郭編を通して、改めて善逸の好きになった部分はありますか?
改めてというのはないかもしれません。オーディションの時から、本当に演じたいと思っていたキャラクターでもあるし。やっぱりこれだけずっと長い付き合いをさせてもらうと、愛着も湧いてくるし、これからもっともっといろんな成長していくのかなって思うと、そこが楽しみであったり。最初から変わらず、ずっと好きなキャラクターです。
――下野さんが思う、善逸の魅力はどういったところですか?
なんですかね、表情が豊かすぎるってところが魅力の1つなのかなと思いますね。 あとは成長を遂げつつも、人を守ることに、より強い思いを持って挑むのが「遊郭編」だと思うので。コミカルなだけでも、強いだけでもないところが善逸の良さなのかなと思っています。

――善逸は気絶すると覚醒しますが、下野さんはどういった場面で覚醒しますか?
何かしら演じている上で、相手がすごい熱量できたりとかすると、やっぱりそれに応えたいなと思うし、そこに負けじと、っていう思いが生まれるので、そういったところで覚醒します。
あとは、自分が苦手としていることをやるようになってから、いろんなことに挑戦してみたいなっていう思いが出てきたりしたので。苦手なことにも、どんどん取り組んでいこうという気持ちになりました。
――例えば、どういったことにチャレンジされましたか?
苦手意識を持っていた、アーティスト活動です。苦手意識もありましたし、やっぱり大変だなって思う部分もあったんですけど、そこから声優として、さらに一皮むけるきっかけになったことでもあるので。
さらに声優や他の仕事も楽しくなっていったり、「もっと意識的に工夫してみよう」みたいな思いも生まれたので、それは自分の中では覚醒なのかなと思います。
あと、少なくとも、目覚めはよい方です(笑)。

鬼頭明里からの無茶ぶりに苦戦…!?
――“鬼滅”にかけて、下野さんの退治したい“自分の中の鬼”といえば?
例えば「トレーニングをやらなきゃな」と思っても「この漫画、気になっちゃう」、「このゲーム気になる」、「この番組見たいな」「お菓子食べたいな」といった思いが出てきて、なかなか踏み出せないのでそういう鬼をちゃんと退治したいです。
もう少し自分を律せるように、頑張っていきたいなと思います。
――(禰?豆子役の)鬼頭明里さんから「禰?豆子の好きなところを10個お願いします」と質問が届いています。
10個!!いきなり10個!?鬼頭ちゃん…。
①かわいい
②オシャレ
③健気
④優しい
⑤家族思い
⑥美脚
⑦強い
⑧とぼけた顔
⑨(喋れないけど)表情豊か
⑩声が良い

撮影:河井彩美
<作品概要>
原作:吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)、アニメーション制作:ufotableによるアニメ『鬼滅の刃』。2019年4月より放送を開始し、家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼になった妹の禰?豆子を人間に戻すため、「鬼殺隊」へ入隊することから始まる本作は、人と鬼の切ない物語、鬼気迫る剣戟、そして時折描かれるコミカルなシーンも人気を博し、国内のみならず、全世界で大きな話題となった。


2020年10月、『テレビアニメ「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編』に続く物語「無限列車編」が、劇場版として公開。そして、2021年10月から『テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編』が放送、12月から『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』が放送中。無限列車での任務を終えた炭治郎たちの次なる任務を描く遊郭編。鬼殺隊最高位の剣士「柱」の一人、音柱の宇髄天元とともに炭治郎たちが向かうのは、鬼の棲む遊郭。新たな戦いが幕を開ける。


『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』、全国フジテレビ系列にて日曜23時15分より、TOKYO MX、BS11、群馬テレビ、とちぎテレビで、は毎週土曜23時30分より放送中。
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最新情報は、『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』公式サイトまで。