今井翼が、休日の過ごし方を明かし、丁寧な暮らしぶりが垣間見られた。
現在、FODで配信中の『#休暇今井』は、40歳を目前にした俳優・今井翼が、“突然与えられた休暇をどう過ごすかをテーマに、会いたい人に会い、行きたい場所に行き、やりたいことをやる、という“今井任せ”のドキュメンタリー。
「自分が本当にやりたいことは何なのか」を突き詰めた今井は、どこで、誰と、どんな休暇を過ごすのか?全6話にわたって、その模様が配信される。
<40歳を目前に、休暇を通してありのままの今井翼を描くドキュメンタリー『#休暇今井』が独占配信!>
フジテレビュー!!は、“休暇”を終えた今井にインタビュー。前編では本作への思いや撮影中に見せた葛藤などについて、後編では40代を迎えた自身のこと、視聴者へのメッセージなどを聞いた。
<【前編】今井翼 初の自宅撮影を敢行した『#休暇今井』が配信中!「ここまでプライベートを出すことはなかった」>
インタビュー後編となる今回は、4話以降の見どころに引き続き、今井自身の休暇の過ごし方や40代を迎えての抱負など、さらにパーソナルな部分にも迫る。
<今井翼 インタビュー/後編>

――第4回は、今井さんが恩師と仰ぐ、山田洋次監督との対談でした。
本当に特別な時間でした。監督にはこれまでも、たくさんの特別な時間をいただいていますけど、改めて監督が僕に対して思っていること、いろいろな現場を経験した中で、僕が改めて聞きたいと思ったことをうかがいました。お芝居の師であり指針となる大好きな山田監督と、とても充実した時間を過ごせて幸せでした。
――山田監督は、どういった部分で“特別”なのでしょうか?
役者としての自覚が芽生えたきっかけとなったのが山田監督との出会いです。現場で得られることはもちろん、山田組は毎年奄美大島に旅行されるのですが、何年か前に同行させていただきました。そういった時間にプライベートでお話できることも僕にとっては大切なんです。今回、番組で対談させていただき、役者として何を大切にするべきかということを、改めてお聞きすることができました。
――第5回では、ソロキャンプで料理の腕を振るいました。
キャンプに憧れはありましたが、きっかけがなかったんです。アウトドアにも興味はあったので、今回、自分の得意分野である料理を1人で黙々とやって、その時間を楽しめれば、と思いました。
家での調理とは勝手が違いましたが、最初に考えていたものからどんどんアレンジして作っていくなど、初めて経験したこともあって楽しかったですね。

――最終回は(『#休暇今井』の)松永大司監督との対談でした。
『#休暇今井』の締めくくりとして、すごくオープンな会話ができたと思うし、#1からの出会い、再会、原点というものを改めて振り返る時間になりましたね。密着前は、あまり自分を素のまま出すというのは、向いていないなと思っていたんですが、今回、いろいろな方々のおかげで、とても温かい時間になったと振り返りました。
――では、実際の今井さんの休日の過ごし方とはどのようなものでしょうか?
普段は、起きてすぐに掃除機をかけることが多いです。気分転換になるのが料理なので、お昼に好きなパスタを作ることもよくあるし、ドライブも好きなので地元の藤沢まで行って、何か食べたり海を眺めたりすることも。夜は、友人と食事に行くか、自宅で好きな料理をデリバリーして、(ファンである横浜DeNA)ベイスターズ戦をお酒を飲みながら楽しんだりしています。友人と過ごす時間も、1人の時間も好きですね。
食事後にソファで横になると、そこで気持ちが切り替わりる
――休日でも仕事を引きずってしまいがち、という人もいますが、今井さんはいかがですか?
その時々によるかもしれません。忙しい時は休み方がわからなくなり、(休日は)ゆっくりすればいいのに、気持ちが落ち着かないこともあります。でも、仕事なども含めて充実している期間は、休日も充実した日を過ごせるような気がして、家を掃除すると気分が良くなりますね。鏡はよく拭いておいた方がいい、と聞いたことがあるのでいつも磨いています(笑)。
――家での時間で大切にしていることはありますか?
昼食を取った後のシエスタ(昼休憩)を大切にしています。食事後にソファで横になると、そこで気持ちが切り替わります。あとは、お世話になった方々に贈り物をする際、手紙を書くことを大切にしていて、家ではそのメッセージを書いていることも多いですね。

――(第1回の)川﨑(宗則)選手との対談の中で、「完璧主義者だったが、だんだんとそうではなくなった」というお話がありました。何かきっかけはあったのでしょうか?
これといった出来事はないのですが、20代の頃は無理が通用していたなと思うんです。理性と本能があれば、まだまだ本能を優先できる感じで。それが30代では、本能だけでなくて冷静に自分を理解しないと、自分を壊す理由になるという経験もしました。かといって性格は変えられないので、今も取り越し苦労をして不安になることもありますが、「やることはやった」という風に、自分を認められれば、楽になれるなと思うようになりました。
――嫌なことがあっても次の日には絶対に持ち越さないというお話もありました。
徹夜するくらいなら朝起きてからの頭を使った方が効率的だと、ある時から思いました。「もう休みたいな」と思う時もあるから、休憩することを大事にしています。(仕事などの)期限が来るまでダラダラやり続けるのではなく、一度(休憩をはさみ)自分の中で区切りをつけることを大切にしています。
休むときこそ何も考えないで、心を開放してあげるということが必要
――40代を迎えましたが、抱負はありますか?
ハッピーなことを掴むためには、自分自身の中で踏ん張らないといけないときもあります。年齢だけではなくて、やはり人間というのは経験(が大切)だと思うので、年齢を重ねるごとに、経験とともに自分のキャパシティが広がっていけばいいなと思います。
――視聴者の方にメッセージをお願いします。
見どころを、と言われるとドラマではないのですごく難しいですし、自分自身の行動を見てください、ということも恥ずかしいんですけど…。情報があふれていたり、人とすぐにコンタクトが取れるという時代の中で、人と直接会うことや、自分が思う故郷に行ってみるといったことで、発見にもつながると思います。
僕自身も仕事をしていると、自分を俯瞰して見られなくなることがあるんですが、休むときこそ何も考えないで、心を開放してあげるということが必要だと思っています。休みにはとにかく仕事から離れて「休む勇気」は大切なことだ思うので、皆さんにもそんな気持ちになってもらえたらうれしいですね。

詳しくは、番組公式サイトまで。
<今井翼の「今」をつくる3つにキーワードとは?>
Tsubasa Imai
1981年10月17日生まれ。神奈川県出身。1995年より歌手、俳優、タレントとしてテレビや舞台など多彩なジャンルで活躍。約1年半の休業期間を経て、2020年2月活動を再開。システィーナ歌舞伎「NOBUNAGA」、ミュージカル「ゴヤ-GOYA-」、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」、ドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」などに出演。
取材・文:秋山隼人
撮影:鷹野政起