泉澤祐希、結婚・第一子誕生で仕事への意識が変化。注目作に続々出演で多忙のなか…ブレない目標は「忍者役やりたいです」

公開: 更新: テレ朝POST

2014年、NHKスペシャル特集『東京が戦場になった日』(NHK)に主演し、注目を集めた泉澤祐希さん。

連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK)、『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)、『いちばんすきな花』(フジテレビ系)、映画『マスカレード・ホテル』シリーズ(鈴木雅之監督)など多くのドラマ、映画に出演。現在、Netflix『クレイジークルーズ』(瀧悠輔監督)が配信中。

2024年1月19日(金)に映画『ゴールデンカムイ』(久保茂昭監督)が公開、1月23日(火)からドラマ『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)、『瓜を破る~一線を越えた、その先には』(TBS系)の放映も始まる。

 

◆自分の出演作品を見るのは恥ずかしい

2019年、泉澤さんは、『わたし、定時で帰ります。』に出演。このドラマは、過去にあるトラウマを抱え、以来「必ず定時で帰る」というモットーを貫く主人公のワーキングガール・結衣(吉高由里子)が、曲者ぞろいのブラック上司や同僚たちの間で奮闘する日々を描いたもの。泉澤さんは、結衣が教育係を務める新入社員・来栖泰斗役を演じた。

――何かあるとすぐに辞表を出そうとする新入社員の来栖くん、とてもおもしろかったです。

「ありがとうございます。それまでやってきた流れ的には新しい役柄だったんじゃないかなと思います。かなり羽根を伸ばせた気がして楽しかったです。やっぱり吉高さんの人柄もありますし、現場は結構和気あいあいとしていて、とてもやりやすかったですね。アドリブをちょっと入れてみようとか思えたのは、あの作品からかもしれないです」

――アドリブでやってみたことは採用されました?

「はい。わりと『おもしろい!』って楽しんでいただける現場だったので、ちょっとやってみようという自分の挑戦もありました(笑)」

――オンエアをご覧になっていかがでした?

「意外と使っていたんですよ(笑)。でも、あまり調子に乗りすぎても良くないなとも思いました。毎回自分が出た作品を見ると反省点は多いです。

でも、そんなに自分が出た作品を見るのは好きなほうではないので、一度見たら見返すとかはあまりないです。恥ずかしいんですよね(笑)。いろいろ気になってしまいますし、『今の変だ』とか、『ここは、もうちょっとこうしたほうが良かった』としか思わないです。『今、めっちゃ良かったな』なんて思うことまずはないです。でも、そういうものなんじゃないでしょうか。満足したらおしまいじゃないですか(笑)」

――子役時代から演技派と言われていますが、ご自身ではいかがですか。

「どうなんでしょう?演技派って言われてもわからないですよね。若干違和感はあります。視聴者の感情を揺さぶることだったり、作品に馴染むことだったり、そのときどきで色々な役割がありますけど、『うまいねって思われるということは、なじめてないのかな?』って思ったり…。

どの基準がうまいのかも自分ではわからないし、見ていて違和感があるほうがいいときもあると思うので、わからないです。もちろん演技をする仕事なので言われてイヤなわけではないですけどね」

2020年、泉澤さんは、ストリートブランド「XLARGE」のデザイナー・土井翔太さんとファッションブランド<iD>を立ち上げた。ブランド名の<iD>は泉澤さんと土井さんの頭文字から決めたという。

「小さい頃からファッションには興味があって、ずっと洋服屋がやりたかったんです。これは好きなことなので、息抜きというか。全然仕事とも思ってないですし、本当に自分が着たい服を作っているだけなので(笑)。

家にいるときや、寝る前、買い物をしているときにデザイン構成を考えたりしています。何か新しいアイテムを作りたいってなったら、相方に連絡して、『こういうコンセプトで、こういう感じでいこう』みたいな。本当にあまり決めてないんですよね。いつ何を出すとかは決めてないので、結構バラバラにはなっちゃうんですけど」

――いずれご自身が出演されている作品などで衣装提供とか衣装協力なども考えていらっしゃるのですか。

「いずれやってみたいですけど、難しいですよね。これまで何回か自主制作やYouTubeでやったことはあります。

でも、やっぱり自分の好みになっちゃうので、普通の作品となるとサイズ感もおかしいですしね。今日着ている服も結構デカいので、あまりハマる作品はないかもしれないですね。こういうストリートみたいな感じの服は。

いつか自分で作品を撮るときはもちろん使いますけど(笑)。今は、洋服は息抜きというか、好き勝手できるストレス発散の場所という感じですかね」

 

◆俳優仲間・磯村勇斗の監督作に主演

2021年、泉澤さんは、5名の俳優が監督としてショート・フィルムを製作するというWOWOW開局30周年記念プロジェクト「アクターズ・ショート・フィルム」の一篇で、俳優仲間・磯村勇斗さんが監督した短編映画『機械仕掛けの君』に主演。舞台は、人間そっくりのアンドロイドが普及し、人間の職が激減した2035年。アンドロイド規制を訴えるデモが頻発し、アンドロイドの技術者の青年(泉澤祐希)と弟のコウタの身にも危険が…という展開。

――磯村さんとはかなり仲が良いみたいですね。

「はい。仲良いです。『機械仕掛けの君』は、事務所に話が来る前に聞いていました。こういう企画があって、こういう話でこういう役でお願いしたいんだけど…って。スケジュールさえ合えば出演したいなーという感じでしたね」

――監督と俳優という立場になったときはいかがでした?

「あまり違和感はなかったです。一緒に作品を作るという意識だったので、一緒に芝居をしているときと変わらない感覚でした」

――泉澤さんもご自分で撮りたいという思いがあるそうですね。

「はい。監督をやってみたいなって思うことはありますけど、実際にできるのかは不安がいっぱいです。脚本はもちろん書けるとは思えないですし…。最初はガチの作品というよりは、自主制作みたいな感じで、友だちと遊びながら作るというぐらいの作品をやりたいです」

――私生活では、2021年にご結婚、お子さんも誕生されました。婚姻届の証人は磯村さんだったとか。

「はい。そうです。証人になってもらいました」

――ご結婚されて変わったことは?

「生活はかなり変わりました。やっぱり子どもが生まれると自分のリズムは変えざるを得ないし。夫婦間の決めごとや、やらなきゃいけないことも増える、仕事に対する意識も今までは自分が遊ぶためだったのが家族のためになります。疲れるけど、やっぱり子どもは可愛いし…ちょっと難しいですね」

――ご結婚されることに不安はありました?

「不安はとくになかったと思いますけど、明確に想像はしていませんでしたね。あとはやっぱり勢いですね(笑)。もともと25歳くらいで結婚したいなってずっと思っていたんです。30歳過ぎたらどんどん婚期が伸びるだろうと思っていたので」

――お父さん役をやられるときにいろいろわかっていい感じでしょうね。

「そうですね。でも、子どもが生まれてから父親役はないんですよ。その前はあったんですけど不思議ですよね(笑)」

 

◆こじれすぎの恋愛ドラマにも出演

2022年、泉澤さんは『恋と友情のあいだで』(フジテレビ系)に主演。このドラマは、大学時代に知り合った廉(泉澤祐希)と里奈(堀田茜)がお互いに惹かれ合いながらも恋と友情のあいだで揺れ動く10年間を<里奈Ver.>と<廉Ver.>、それぞれの視点から描いたもの。

「芝居の間に入るモノローグが多くて、難しかったという印象があります。芝居の間(マ)がちょっと自分的にはおかしいと思ったりとかはありましたけど、もちろん編集でうまくやっていただいて。あとは物語がクロスしていくので『今どっちのパターンだっけ?』みたいなのもありました。あれも不倫モノですからね」

――ちょっとこじれすぎていて。

「大学時代からおかしいですよね。『別の人と結婚する前にお互い好きなのはわかっていたでしょう?』って思うんですけど、ふたりともなぜか違う人と結婚してしまう。結局離婚するんですけどね。

よく奥さんがすんなり別れてくれたなと思いますよね。普通だったら、むちゃくちゃ慰謝料を取られるだろうなあって(笑)。ちゃんと彼女にも再婚相手が見つかったから良かったですけど、あんな風にスムーズにはいかないですよね。撮っているときも自分で『あり得ないだろう!』ってツッコミを入れていました」

――撮影はスムーズにいきました?

「そうですね。監督とうんとすり合わせをしながらやっていたので、どう納得できるかという話をしながらやりました。なかなかあそこまでのこじれた恋愛ドラマもないですからね。

あの後、また不倫モノがあったんですよね。『わたしの夫は―あの娘の恋人―』(テレビ大阪・BSテレ東)というドラマだったのですが、これもハチャメチャな不倫劇で、もっともっとこじれて、ねじれて…わけがわからない(笑)。撮影していておもしろかったですけど、あれはもう理解できるとかできないとかじゃなかったですからね(笑)」

――そういうときは、ご自身の中ではどう整理をつけるのですか。

「どうなんでしょう? あまり整理はついてないですよ。でも、役も整理がついてない感じがあるから、それはそれでいいのかなって思っています」

2023年、泉澤さんは、年齢も性別も過ごしてきた環境も違う4人の男女の“友情”と“恋愛”を描く『いちばんすきな花』(フジテレビ系)に出演。4人の中の夜々(今田美桜)の同僚の美容師・相良大貴を演じた。

――お話が来たときはいかがでした?

「これはどうにでも転がれるキャラクターだなと思っていたので、どう演じようかってずっと悩んではいました。それで、脚本が来るにつれて、『うわーっ、こういう感じなんだ』と思って、そこからちょっと自分の中でもシフト変更というか、こういう感じに持っていこうと決めていった感覚ではありました。

最終話に向けて結構更生しつつあるというか、役がいい感じの方向で終わったかなって。でも本音を言うとイヤなやつで終わってもおもしろかったかなって思ったりもしました」

――夜々ちゃんに結構ひどいことを言っていましたね。「コイツがいいのは顔だけですから」って。

「イヤなやつですよね(笑)。同性にも友だちいないんじゃね?って思うくらい(笑)。パンチがあって新鮮な役ではありました。あまりやったことのない振り幅の役だったので、たくさん悩んで作り上げていくのが楽しかったです」

Netflixで現在配信中の『クレイジークルーズ』(瀧悠輔監督)では、暴力団の組長の娘と駆け落ちした元暴力団組員・湯沢龍輝役。ブルーに染めた髪と背中の龍の入れ墨が話題に。

――背中には龍の入れ墨メイクで髪は濃いブルー、すごい色でしたね。

「そうですね。ああいう作品も大好きです。髪は地毛で二度脱色して色を入れたのですが、1週間に一度は色を入れないともたないんですよ。髪の毛がめっちゃ傷みました(笑)」

――入れ墨メイクを施した細マッチョ筋肉美がネットニュースでも取り上げられて話題になりました。ご自身ではいかがでした?

「そこが切り取られて出るとは思わなかったですけど、結構叩かれていたのかな(笑)。コメント欄がおもしろいんですよ。気になって見ちゃうんですけど、『ただのガリガリやん』みたいなのとか(笑)。『本物入れられないやつが粋がるな』とか(笑)、的外れなコメントをしている人も多かったですけどね。

背中の入れ墨メイクは、毎回やっていたんです。裸にならないシーンでも毎回。範囲が大きかったので入れ墨メイクは2時間ぐらいかかります。スプレーで毎回やっていただくのですが、めちゃくちゃ大変で、でも気分は上がりますよね(笑)。芝居している最中も、僕の胸と背中には…ニヤリみたいな」

©野田サトル/集英社 ©2024映画『ゴールデンカムイ』製作委員会

※映画『ゴールデンカムイ』
2024年1月19日(金)より全国ロードショー
配給:東宝
監督:久保茂昭
出演:山﨑賢人 山田杏奈 眞栄田郷敦 工藤阿須加 栁俊太郎 泉澤祐希/ 矢本悠馬 大谷亮平 勝矢 / 高畑充希 木場勝己 大方斐紗子 秋辺デボ マキタスポーツ 玉木宏・舘ひろし

◆スケールのすごさに「半端ねえな!」

2024年1月19日(金)に公開される映画『ゴールデンカムイ』(久保茂昭監督)は、激動の明治末期の北海道を舞台に、アイヌ民族から強奪された莫大な埋蔵金争奪サバイバル・バトルを描く野田サトルの大ヒット漫画を実写映画化したもの。泉澤さんは、主人公・杉元佐一(山﨑賢人)の幼なじみ・寅次役を演じた。

「もともと原作を読んでいたので、出演することになったときはとてもうれしかったですし、キャストを聞いてワクワクしました」

――撮影はいかがでした?

「二〇三高地での戦のシーンは爆破やロケ場所の規模感が大きかったです。スタッフさんの人数もそうですし、お金がかかっているなあって思っちゃいましたね。みんな泥にまみれているから、見ていても誰が誰だかわからないですけど、それがいいですよね。変にあそこできれいなメイクをしているほうが違和感があるし。

メイク部も衣装部も各部がプロフェッショナルなんですよ。細かいところまでの作り込みが凄かったです。その世界観が作り上げられている作品になっていると思うので、そういう部分を見てもおもしろいんですよね」

――撮影はいつだったのですか。

「22年末頃に庄内ロケから入って、坊主頭にしていました」

――撮影で印象に残っていることは?

「自分と瓜二つの人形があったんですよ。爆破シーン用の僕の人形が。あれを見たときに思わず写真を撮りました(笑)。すごかったですよ、あまりにも自分と似ていて。爆発で吹っ飛ばされるところはほとんど顔がわからないんですけど、ちゃんと似ているんですよね」

――寅次がなぜ杉元にああいう行動をしたのかということが後半でよくわかりました。

「伏線回収というか、背景が明らかになるので、感動できるポイントですよね」

――撮影しているときにイメージしていた映像と出来上がった作品をご覧になったときはいかがでした?

「イメージしていた映像とそんなに違っていませんでした。『こういう風になります』とちゃんと説明もしてもらっていたので。逆に自分が撮ってない部分のところは知らなかったのですが、スケールがすごすぎて『半端ねえな!』って思いました。

――公開を控えて今、いかがですか?

「原作ファンの方も喜んでくれると思いますが、反応は気にはなります。漫画が実写映画になったときは、毎回いろいろ言われますしね。それはそれで絶対にあることだし、自分も好きな漫画が実写化されたらああだこうだ言いますし、好きな漫画の実写化だと『どうして僕が出られなかったんだ?』って思うときもあります(笑)」

――コアな原作ファンの人たちはすごいですよね。主演の山﨑賢人さんをはじめ、キャストの皆さんは精神的にも大変でしょうね。

「そうですね。人気な作品であればあるほどですね。でも、それは俳優業の宿命といいますか。どんな役でも選ばれた人にしかできないじゃないですか。僕たちが『じゃあ、あなたがやってみてください』って言ったって多分できないわけですよ。なのでいただいた役を全うするのみです。みんなで一生懸命良い作品を作ろうって。スタッフ、キャストみんなで頑張った作品なので、多くの方に観て楽しんでほしいです」

1月23日(火)には『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)の放映が始まる。これは謎多きカリスマ転校生・ゼロ(道枝駿佑)に導かれた落ちこぼれ高校生たちが「マルス」という動画集団を結成し、大人社会に反旗を翻していく新感覚青春ドラマ。泉澤さんは、ゼロに導かれることとなる野球部員の優等生・桐山球児役を演じている。

「最初に聞いたときは、『自分に高校生の役ができるのかな?』ってかなり悩みましたが、脚本を読んだときに、若者たちの『俺たちの力で世界を変えるんだ!』という熱い思いが伝わってきたので参加を決意しました。キャストも20代後半の方もいるので、あまり違和感ないかなと(笑)」

――野球部に所属しているけど野球のセンスがないという設定だとか。

「そうです。野球に関しては全然センスはないのに続けているけど優等生。優秀ではあるんですよね。おもしろいです」

――撮影はいかがですか?

「突然、みんなで腹式呼吸をしたり、表情筋を動かしたり、なんだか劇団みたいになってきておもしろいです(笑)。こうしようああしようって話し合いながら楽しく作品に挑めているので、視聴者の方々にもワクワク、ドキドキできる作品になるのではないかと思います」

――2024年はどんな年になりそうですか。

「どういう年になるのでしょうね? 忍者役やりたいです(笑)。ずっと言い続けています。イメージトレーニングはできているんですけどね(笑)」

ブレないところがカッコいい。この日着用していた衣装も自身のブランド<iD>のもの。着心地がとても良さそうで印象的。

映画の公開に加え、レギュラードラマ2本が放映、さらにデザイナーとしての活動…と超多忙な毎日。新年早々勢いが止まらない。(津島令子)

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