“因縁の相手”藤ヶ谷太輔を憎みながらも押し倒したい矛盾<恋愛コラムニスト・DJあおいの『ハマる男に蹴りたい女』分析コラム>

公開: 更新: テレ朝POST

<恋愛コラムニスト・DJあおいの『ハマる男に蹴りたい女』第2話分析コラム>

再就職先は女だらけの下宿管理人! 人生の沼にハマッた元エリート・設楽紘一(藤ヶ谷太輔)が、住人のズボラお仕事女子・西島いつか(関水渚)と“オトナの一つ屋根の下ラブ”を繰り広げるラブコメドラマハマる男に蹴りたい女

毎話“じれキュン”必至のストーリーを、Twitterやブログで独自の恋愛観を語り著名人にもファンが多い謎の主婦・DJあおいが深掘り&考察する恋愛コラム連載。毒舌(?)ながらも愛のある言葉でストーリーを分析していきます。

仕事と家庭の両翼を失った元エリートの設楽くん。

失意のどん底で運命の悪戯か天の気まぐれか、奇妙な巡り合わせで下宿(銀星荘)の管理人をやることになったわけですが、おそらくは誰よりもバリバリ仕事をこなしていたであろう設楽くんでも、下宿の管理人という仕事には悪戦苦闘している様子。

朝の5時30分に起床、身支度を済ませ下宿人のための朝食の準備、洗濯、掃除を済ませ、休む間もなく買い物に走り、夕方5時に下宿人の夕飯の準備、洗い物をして午後10時に一日の収支計算を家計簿ソフトに打ち込む。

ヘトヘトになって自室の布団に倒れ込むも、あっという間にまた朝が来るという繰り返しの日々。管理人というか、まるでお母さんみたいな役回りですよね。

専業主婦の皆さんの苦労を設楽くんが体現してくれているようで、あらためて専業主婦って大変なんだなと思い知らされました。

銀星荘に空いているお部屋ってないのですかね? もし空いていればすぐにでも入居したいのですが…。

そんな設楽くん、いつかちゃんやすずちゃんに「ご飯がまずい」とクレームを付けられてもどこかハツラツとして見えるのは気のせいでしょうか?

愚痴を言いながらも仕事と家庭を失った直後よりエネルギーに満ちているような、やっぱり人に必要とされることって心の支えになるのでしょうね。

「絶対にうまいと言わせてやる!」と料理に情熱を燃やす設楽くんは、エリート時代の設楽くんより素敵に見えました。下宿人の三人が口を揃えて「おいしい!」と言ってくれる姿を想像して、それを原動力に頑張っているのでしょうね。

きっとカヅキビールに入社した当時の設楽くんもこんな感じの真っ直ぐで情熱的な好青年だったのではないでしょうか。

しかし、いつかちゃんは相変わらず設楽くんに容赦はしません。

前回の「俺はあんたを抱けそうにない!」という設楽くんの爆弾発言を根に持っていることもあるのでしょうけど、どうやら過去にも遺恨がある様子で、執拗と言えるほど設楽くんには厳しく当たります。

それを幼馴染みでもあり下宿人でもあるナオ姉に愚痴ったところ、ナオ姉は設楽くんにこう尋ねます。

「てかさ紘ちゃん、いつかちゃんのこと気になんの?」

焦った設楽くんはいつかちゃんのズボラな面を羅列して全力で否定しますが、ナオ姉は「気になんの?」と尋ねただけで「異性として好きなの?」と聞いたわけではないんですよね。

これってナオ姉のトラップだったのではないか?という気がするんです。

もしそうであれば、女性としていつかちゃんを全力否定した設楽くんは、少なからずいつかちゃんを女性として意識していたことになるわけで、結果的に墓穴を掘った形になるんですよね。

設楽紘一という人物を誰よりも理解しているナオ姉ですから、もしかしたら設楽くんはナオ姉の掌の上で踊らされていたのかもしれません。

個人的にはナオ姉と設楽くんがくっつけばベストカップルになると思うのですが(バツイチ同士だし)、そんな結末もあり得るのでしょうか? 密かに期待してしまいます。

そして、ついに設楽くんといつかちゃんの過去の遺恨が明かされましたね。

西島いつか、ウェブ制作会社勤務、ディレクターに昇格した二年前、生活はすべて仕事に振り切ることに決めた、あの男のせいで…。

あの男とはもちろん設楽くんのことでした。二年前、いつかちゃんは、はじめて任された大きなプロジェクトでカヅキビールの顧客プレゼンに挑みます。

そのときの担当がイケイケエリート時代の設楽くんだったわけですが、自信を持って挑んだプレゼンだったのに、設楽くんのダメ出しで却下されてしまいます。

何度修正を重ねて挑むも結果は変わらず、トドメには「本質を理解していない人間に、これ以上時間を費やすのは無駄なので」と言われる始末。その日からいつかちゃんは設楽くんに恨みをもつことになってしまったわけです。

逆恨みと言えば逆恨みなのですが、その日から二年、いつかちゃんはずっと設楽くんのことを思い続けていたのです。

それはもちろん憎悪によるものなのですが、復讐心とはつまり「この人に認めてもらいたい」という気持ちでもありますから、恋愛感情と類似している部分もあるんですよね。

だから第一印象が「嫌い」から入っても、いつの間にか恋愛感情に変わっているということはそれほど珍しい事象ではないのですよ。おそらくはいつかちゃんもその感情の変化には気付いているはず。

ただ「そんな感情は認めたくない」という自己否定が働いているのでしょうね。

その感情の機微が見事に表現されているのが、いつかちゃんが設楽くんを押し倒すシーンではないでしょうか。

憎みながらも押し倒したいという矛盾の葛藤が描かれているような気がします。

それにしても、設楽くんといつかちゃんの唇が今にもくっついてしまいそうなこの距離は、観ている方も動揺を禁じ得ないですね。思わず「いけ!いつかちゃん!」と言葉に出してしまった自分が恥ずかしいです。

これ、来週はどうなってしまうのでしょう? このまま押し倒した流れでいってしまうのか、それとも邪魔が入ってお互いに我に返るというパターンになるのか。

個人的には前者を期待して来週を待つことにしようと思います。

※番組情報:オシドラサタデー『ハマる男に蹴りたい女
毎週土曜よる11:00~11:30、テレビ朝日系24局
藤ヶ谷太輔、関水渚、京本大我久保田紗友西垣匠サーヤラランド)、田渕章裕(インディアンス)、金子隼也/西田尚美、大地真央

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