甲子園準決勝、慶応に0対2で敗退…土浦日大・塚原主将の「恩返しの夏」終わる

公開: 更新: ABCマガジン

死球事故から復活した土浦日大・塚原主将、甲子園で仲間に恩返し。「泥臭くつなぐ野球」でビッグイニングを作ってきた土浦日大と、103年ぶりの決勝進出を目指す慶応の試合に息をのむ高校野球のドキュメンタリー番組『熱闘甲子園』を無料配信中

「夏の甲子園」こと第105回全国高等学校野球選手権記念大会13日目となる8月21日。準決勝第2試合は、茨城の土浦日本大学高等学校(以下「土浦日大」)が神奈川の慶應義塾高等学校(以下「慶応」)に0対2で敗れた。決勝には進めなかったが、死球事故から復活した土浦日大の主将・塚原選手は、仲間たちと過ごした夏を「本当に最高」と笑顔で語った。

土浦日大の3年生主将・塚原選手といえば、県大会準決勝で頭部に死球を受け、決勝を欠場したことが人々の記憶に残っているだろう。土浦日大ナインは、塚原選手の分まで「泥臭くつなぐ野球」で県大会を制覇し、夏の甲子園で初のベスト4進出となった。日本一まであと一歩となった塚原選手は、「『つなぎの野球』を心に掲げてやっているので、みんなが発揮できればもっとビッグイニングを作れる」と燃えていた。

土浦日大の対戦相手は、103年ぶりにベスト4進出となった慶応。中心人物の3年生・丸田選手が、端正な顔立ちと驚異の出塁率で「慶応のプリンス」と話題になっている。「初の決勝進出」か「103年ぶりの決勝進出」か、新たな歴史を作ろうとする2校の戦いは序盤から熱かった。

土浦日大は、1回裏の慶応の猛攻撃に耐えるも2回裏で先制点を許し、5回裏で再びピンチに。3年生の2番手エース投手・藤本選手が、丸田選手ら慶応ナインを次々と出塁させ、2アウト満塁のピンチで今大会5打点を誇る3年生・延末選手と対峙したのだ。

藤本選手は、アルプススタンドの慶応の大声援も相まってプレッシャーに押しつぶされそうになるが、なんと延末選手を空振り三振に仕留め、無得点でこの回を終わらせた。

慶応の勢いを断ち切ったものの、得点できないまま6回裏で逆に追加点を与えた土浦日大。

8回表で代打の3年生・飯田選手がガッツあふれるプレーで出塁し、その後も泥臭くつなぐ野球でランナーが1・2塁まで進んだものの、ホームベースを踏むことはなかった。

最後の最後まで粘り続けた土浦日大だったが、最終的に0対2で慶応に敗北してしまった。

塚原選手はグラウンドでは涙を流していたものの、悔いはないのか、宿舎ではどことなく晴れやかな表情だった。「ベスト4まで来られて幸せですし、この仲間と(野球が)できて本当に良かった」と笑顔だ。仲間たちに連れてきてもらった夢舞台に対しても、「本当に最高で、(ヒットが打てたので)最後まで恩返しできたかな。みんなの分まで背負って戦えたかなと思う」と明るくコメントした。

そんな塚原選手に、仲間たちは「ここまで3年間、土浦日大をまとめてくれて本当に良いキャプテン。ありがとう!」と抱擁し、全員で互いの健闘をたたえ合った。

土浦日大と慶応の熱戦が紹介された高校野球のドキュメンタリー番組『熱闘甲子園』8月21日放送回は、動画配信サービスTVerで無料配信中。仙台育英学園高等学校(宮城)と神村学園(鹿児島)の試合にも燃えるはず!