祭壇があるバーでセルフ葬式!? 大阪・ミナミの魔窟「味園ビル」は人間ドラマの宝庫だった

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「アングラ」「安い」「闇鍋」「沼」などと人々が称する大阪・ミナミの魔窟「味園ビル」。同ビルにある「気軽にセルフ葬式ができるバー」が衝撃的なバラエティSP番組『ビルドラ~見上げてごらん、ビルのドラマを。』を無料配信中

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大阪・ミナミでひと際異様なオーラを放つ「味園ビル」。かつては、北島三郎やピンク・レディーといった大物歌手が出演する大型キャバレーやダンスフロアがあったが、現在は個性的なバーが40軒連なっている。いつでも葬式ができるように祭壇を用意したバーもその1つだ。

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立派な祭壇が店内にあるのは、味園ビルに店を構えて15年が経つライブシアター「なんば白鯨」。トークライブや上映会を開催し、イベントのない日にはバーの営業も行っている。

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「いつでも葬式ができるバーをやりたかった」と語る男性店主。祀る対象者は「人じゃなくてアニメキャラでも漫画でもお笑いでもOK」で、店では毎日さまざまな故人を偲んでいるという。

ちなみにこの日は、解散したロックバンド「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)」のギタリストであるアベフトシ氏の命日。店主はアベフトシ氏の遺影を祭壇に飾り、さらに同バンドの楽曲を店内で流した。

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店主が店内で葬式をあげ始めたのは、身近な人の死がきっかけだった。「自分の周りで結構死ぬことが多くて、スタッフが酒を飲み過ぎて死んじゃったこともあって」「葬式ってもっと明るく気軽にできたらいいなと思って企画した」という。店主のアイデアに驚き、「いつ死ぬかわからんなと思って日々楽しく生きている」という彼の言葉が胸に刺さる。

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味園ビルは、スタッフだけでなく客も不思議な人ばかりだ。全財産の6000円を持って大阪に来た40代のミュージシャン、芸人と塾講師と行政書士の“三刀流”で生きる芸人、セルフプロデュースのアイドルらが夜な夜な語ったエピソードにも衝撃を受ける。

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味園ビルに集う人々の人生の一部が垣間見られたバラエティSP番組『ビルドラ~見上げてごらん、ビルのドラマを。』は、動画配信サービスTVerで無料配信中。8月14日に放送された同番組では、あらゆるビルの中に潜むさまざまな人間ドラマ=“ビルドラ”に迫っている。