羽生結弦、宇野昌磨、鍵山優真、紀平梨花らトップスケーターたちの2020-21シーズンを密着映像や独占インタビューで振り返るオリジナルドキュメンタリー番組『フィギュア激闘録2020-21』が、FODで配信中。#2「羽生結弦 全日本選手権 ドキュメント」では、2020年の全日本フィギュアスケート選手権で5年ぶりの日本一に輝いた羽生の思いに迫った。
シーズン初の試合が全日本選手権という異例の状況の中、12月24日の公式練習に臨んだ羽生は、音楽を聞きながらイメージトレーニングを開始。ウォームアップエリアではコーチ不在の中、ルーティーン通りの準備を進めていった。また、翌日の男子ショートプログラムの前の公式練習ではロックナンバー「Let Me Entertain You」を使った演技を披露。羽生自身が振り付けに携わっただけあり、ステップへの工夫など、羽生らしさが全面に出た滑りとなった。

インタビュアーから手応えを聞かれ、「今までのプログラムとはまた違った魅力になるのかなとは思います」と返した羽生は、本番でも3つのジャンプを完璧に着氷。開幕前に「誰かの心に何かの感情が灯るきっかけになればいい」と語っていた通り、圧倒的なパフォーマンスで日本中に元気と勇気を与えた。
シーズン初演技にも関わらず、完成度の高い演技を披露した羽生だったが、足換えのシットスピンは必須要素を満たせず0点に。羽生は「いつもやっていることができていなかったって感じですかね。それは、まだ試合としてダメなところだなと思います」と反省点を口にする。

そして迎えた翌日の男子フリーでは、戦国武将の上杉謙信を描いた大河ドラマ『天と地と』のテーマ曲を使った演技を解禁。4回転ループから4回転サルコウ、トリプルアクセルを決め、ジャンプの全てに大きな加点がつくパーフェクトな滑りで会場を沸かせた。結果はトータル319.36で、5年ぶり5度目の優勝を達成。キス・アンド・クライで自身の点数を確認した羽生は、納得したように何度もうなずきながら、立ち上がって「ありがとうございました!」と観客に感謝を伝えた。
番組では、氷上で華麗に舞う姿はもちろん、舞台裏の素顔にも密着。独占インタビューでは、演技のポイントや伝えたかったこと、フィギュアスケートへの思いなど、羽生のストレートな心情を伺い知ることができる。