桜井日奈子、国生さゆり演じる“体罰祖母”と対峙「汚らわしい!」と定規で叩かれ…『ヤヌスの鏡』第1話

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ヒロミの格好をしたユミがニヤリッ
ヒロミの格好をしたユミがニヤリッ

桜井日奈子が主演を務める連続ドラマ『ヤヌスの鏡』が、FODで配信中。第1話「おばあ様、ごめんなさい…!」では、桜井演じる主人公の高校生・小沢裕美が、もう一人の人格である“ユミ”に入れ替わるまでが描かれた。

原作は1981年から1982年にかけて「週刊セブンティーン」にて連載された宮脇明子の同名コミックで、1985年には杉浦幸主演でドラマ化。今回、34年の時を経て、桜井主演で再びドラマ化された。

主題歌を桜井自身が務めたり、ナレーションを杉浦が担当したりと、何かと話題を集めている本作だが、注目はやはり出演者たちの演技。第1話で桜井は、厳格な家庭に育った大人しい優等生のヒロミと、正反対の人格を持つ不良少女のユミを演じ分け、その実力を見せつけた。

また、ヒロミの祖母・貴子役の国生さゆりの怪演も見逃せない。自身の娘であり、ヒロミの母を亡くしたトラウマから、貴子はヒロミを異常なほど厳しく躾ける。第1話では、ヒロミが思いを寄せている生徒会長の進東健一(白洲迅)から電話がかかってきただけで、「男ってのはどうせ下心があって近づいてくるんだ。信用しちゃいけないよ。家に電話がかかってきたのは、お前に隙があるからだ!」と定規でバシバシと叩きながら、ヒロミを一喝する。

淡い恋心さえ許さない貴子の“教育”は熾烈を極め、ヒロミが再び進東と接近したことを知ると、「汚らわしい! お前は学校でなにをしているんだ!」と大激怒。弁解にも耳を貸さず、ついにはお仕置きとしてヒロミを物置に閉じ込めてしまう。

暗がりの中、ヒロミは鏡台の棚にしまわれていた香水の瓶を割ってしまい、その匂いを嗅いだことで昔の記憶がフラッシュバックし、気絶。目を覚ますと、もう一人の人格であるユミになっていた。いつも控えめで引っ込み思案なヒロミとは対照的に、強気で何事にも動じない性格をしているユミ。派手なメイクで夜の街に飛び出し、ナンパしてくる男を前にしても臆することなく、取り巻きの女たちからナイフで脅されても、あくまで冷静。腕をナイフで切られても、「痛みを感じないし、怖くもない」と事も無げな様子。

桜井は、そんな2人の異なるキャラクターを見事に演じ分けた。白眉は、ユミが帰宅するためにヒロミの高校の制服を着て、貴子の前に現れる場面。貴子の怒りが込められた定規を避け、「ごめんなさい、おばあ様」と謝る姿や口調はヒロミのままであるものの、表情や目つき、仕草などで明らかにユミだと感じ取れるシーンが展開する。

桜井や国生の演技はもちろん、ストーリー的にも期待感の高まる第1話となっている。

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