女優の木村多江が、4月7日放送の『人生最高レストラン』(TBS系、毎週土曜23:30~)に出演。ある料理が食べられなくて泣いてしまったエピソードを明かした。
徳井義実(チュートリアル)と笹川友里TBSアナウンサーがMCを務める同番組は、料理の代わりにゲストの「人生で一番おいしかったものの話」をいただくグルメトークバラエティ。
徳井から、「多江さんね、食に関しては、“梅干しといわしがあれば、それで”という感じがあるんですけど」と指摘された木村は、「すっごく食べますよ。食べていいってなったら、ものすごく食べます」と返答。「旬のものを旬の時期にいただくのが豊かだなと思う」と食に対する自身のこだわりを語った。
そんな木村のイチオシは、家族ぐるみで付き合いのある千葉県銚子の漁師宅で食べる金目鯛のしゃぶしゃぶ。釣ったばかりより、一晩寝かせることによって旨味が増すという金目鯛は、薄く切った薄ピンクの身をカマと昆布でとったダシにサッとくぐらせ、大根おろしと白髪ねぎを巻きながら、ポン酢につけて食べるのだという。実際にVTRでその様子を見た徳井は、「うわ~旬って感じ」と興奮していた。
旬なものはその場所に行って食べたいという彼女は、金目鯛の漁師宅に8年前から何度も通っているそうで、最近ではそのまま泊めてもらうこともあるのだという。もともと木村の夫が漁師と知り合いだったことからつながった縁。漁師の奥さんは、初めて家に来た木村が、あることで泣いてしまったエピソードを披露した。
その日は、刺身や煮魚など、さまざまな金目鯛料理をごちそうになった木村だったが、最後の金目鯛のフライだけは、「お腹がいっぱいで入らない」とギブアップ。「食べたいけど食べられない」と悔し涙を流したという。木村は、「金目鯛ってすごくいいものすぎて、まさかフライにするなんてって思うじゃないですか。私たち家族でひたすら食べているので、もうフライが入らなくて。ここにあるのに~って」と当時を振り返った。
また、人生最高の一品は「母のコロッケ」だという木村。ゴロゴロした大きめのじゃがいもと合いびき肉で作った素朴な手作りコロッケは、「ちょっと辛くなったりすると食べたくなる」のだという。木村の父は、彼女が21歳のときに他界。そこからは「一番辛いことは言ったらくずれちゃうっていうか。母も核心をついたことは言わないし、私も言えなくなった」と母親との関係性を明かした。
当時、舞台から映像にシフトしている最中だった木村は、個人プレーの多い映像作品にストレスが蓄積。そんなときに実家へ行き、母親のコロッケを食べることで、すっきりとした気持ちになったそうで、「コロッケを食べて、なんでもない話をして、悩みの核心は話さないけど、でも、なんとなくお互いにわかるところがある」と語った。
さらに、「おいしいものを食べるときにそこには人がいて、その人たちの愛情とか、優しさが詰まっていて、そこではじめて、お料理がさらに美味しくなる」と持論を展開。そして、「だから私は、作ってくれた人や採ってくれた人に感謝して、その人たちと一緒に食べるのが幸せだなと思いますね」と続けた。