平地に住むはずのヒバリ、なぜ富士山に?

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10月8日の『ダーウィンが来た!生きもの新伝説』(NHK総合、毎週日曜19:30~)は、「なぜ富士山に?草原のヒバリ」を放送。同番組は、日本国内の身近な自然から、世界各地の未知の自然まで実に様々な物語を紹介する人気ドキュメンタリー。

今回の主人公は、北海道から九州まで日本各地の平地の草原に生息する鳥・ヒバリ。漢字で「雲雀」と書く通り、オスが天高く飛びながらさえずることで知られている。でも、いったいどの位高く飛んでいるのか? 詳しい調査が行なわれたことはなかった。そこで、番組ではドローンや高所作業車、最先端の計測器を投入し、世界で初めてヒバリの飛行高度の計測に挑戦した! その結果、なんと30階建ての高層ビルに匹敵する110mもの高さまで上昇していることが明らかに。これほど高く飛ぶのは、オスが繁殖期に自分の縄張りを主張し、上空から侵入者を警戒するため。開けた草原では、縄張りを見下ろすような木はない。高く飛ぶことで、縄張り全体を見張るのだ。

さらに、これまで平地にしかいないと考えられてきたヒバリだが、つい10年ほど前から意外な場所で数々目撃されている。それは富士山の高山帯。斜面に生えた植物の根元に巣を作り子育てをする姿が確認されている。しかし、高山での暮らしぶりが詳しく観察されたことはなく、謎だらけ。そこで、取材班は、巣のそばに無人カメラを設置して密着。すると、ヒナが凍え死ぬほどの濃霧や、親鳥が吹き飛ばされるほどの強風、さらには台風がもたらす豪雨などなど、平地とはくらべものにならないほど過酷な環境が明らかに! なぜヒバリこんな厳しい場所で暮らすのか? 実はそこには高山ならではの意外な恵みの存在があった。身近な鳥・ヒバリの知られざる暮らしぶりに迫る。

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