佐藤健主演、実写映画『亜人』は漫画やアニメより「エンタメに振り切っている」

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「good!アフタヌーン」(講談社)にて2012年に連載を開始し、2014年には「このマンガがすごい!2014年オトコ編3位」を受賞、2015年にはアニメ映画化、2016年にはTVアニメシリーズ化もされた『亜人』。最新刊が9月7日に発売され、単行本累計発行部数750万部を突破した同作が、この度実写映画化。9月30日(土)より全国東宝系にて公開となる。

映画は、病気の妹を救うために研修医となった主人公・永井圭が、ある日事故で死亡し、その直後生き返ったことで“絶対に死なない新人類”=「亜人」と発覚したところからスタート。圭は国家に捕まり、非人道的な実験のモルモットとなってしまう。そんな圭の前に突如、人類に牙をむく亜人最凶のテロリスト・佐藤が現れる。自分の運命に葛藤する圭は、佐藤が描く亜人の未来に共感できないでいた。やがて始まる、佐藤による衝撃の国盗りゲーム。「絶対に死なない男」対「絶対に死なない男」の終わることなき“エンドレス・リピート・バトル”が始まる。

今回、本作で主演を務める佐藤健さんにインタビュー。『踊る大捜査線』や『SP』などを手掛けた本広克行監督作品に初めて出演してみての印象や、実写映画『るろうに剣心』を創り上げたスペシャリストたちと再びタッグを組んでみての感想、そして『亜人』を“実写化したからこそ”表現できた部分などをたっぷり語っていただいた。

――まず、完成作品をご覧になった感想を聞かせてください。

恐らく、自分がまったく関わっていなくても、とても楽しんで見られた作品だと思います。疾走感があって、テンポも良くて、飽きさせない。どんどん展開していくんです。そして、「リセット」(※骨折など体に何か異常があっても、1度死んで生き返ればすべてが治っている)を繰り返すほか、「IBM」(※亜人にしか見えない、黒い幽霊のようなもの)同士の戦いなど、見たこともないようなアクションをご覧いただける、すごく新しい斬新なエンターテインメント作品に仕上がったと思います。

――私も一足先に拝見させていただきました。原作やアニメより、少し過激な描写が少なくなっているように感じたのですが……。

原作やアニメでは、結構そういう描写が多いですよね。でも、今回の実写映画を作る前から「エンタメにしたい」という思いが強かったので、過激な描写があるシーンは、原作の持つ良さが失われない程度に、“見やすいもの“にしようということになったんです。結果「PG指定」や「R指定」も付かず、お子さんでも見られる作品になったので、狙い通りですね。

――原作やアニメはご覧になられましたか? また、参照した部分があれば教えてください。

『亜人』は映画化のオファーを受けてから読みましたが、普段から漫画はよく読みます。ジャンル関係なく読みますね。やはり男なので、バトルものが特に好きです。キャラクター作りは、それを基にやらせていただきました。アニメ版では宮野真守さんが声をやっていらっしゃるのですが、その話し方や、声のトーンは、ちょっとだけ参考にさせていただきました。それ以外にも、原作とアニメを見てから撮影に入ったので、無意識下で立ち姿などに出ているかもしれないです。どの作品もそうですが、自分じゃない人間、別人になることは難しいんです。「佐藤健が演じている人」止まりになっちゃいがちなんですよね。それ以上の、“本当に別人になりたい”という時に、やはり自分から出てきたもの以外の、外側からのものを取り入れるなどしないと、そこまでたどり着けない。映画『何者』で二宮拓人を演じた時は、作者の朝井リョウをコピーしようとすることで、自分とは違う別人になるという方法論を使いました。今回は、僕にはない部分だけど「宮野さんがやっているからこういう感じでやってみよう」と考えましたね。

――「永井圭」という人物像をどうやって作り込みましたか? 拷問してきた人間を助けたりと、あまり共感できる要素が少ないキャラクターだと思うのですが。

そうなのか……。もしかしたら、そうなのかもしれないですね。でも、僕はかなり共感できる部分が多かった。自分のパーソナリティとかけ離れていないキャラクターでしたね。割りとすんなり「永井圭」を掴むことができたように感じています。

――例えばどういった部分が?

僕は、感情論うんぬんではなく、正しいことを言う人が好きなんです。圭は常に「正しいことは何か」ということを考え続けている。かと言って、感情がないというわけではない。感情がある上で、そこを上手く自分でコントロールして、正しいことを考え続ける姿勢は共感できますし、かっこいいとさえ思います。

――『亜人』には佐藤や田中など様々なキャラクターが出てきますが、その中でも圭に共感できますか?

映画では、中野や海人など原作に出てくる主要な人気キャラクターをあえて出していないんですけど、彼らがいたとしても、僕は圭に共感できますね。