北野武監督『アウトレイジ 最終章』がベネチア国際映画祭で拍手喝采

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9月9日に開催された第74回ベネチア国際映画祭にて、北野武監督18作目となる最新作『アウトレイジ 最終章』(10月7日)が世界最速上映。その後の記者会見には約150ものマスコミ媒体が駆けつけ、北野監督が取材に応じた。

『アウトレイジ』シリーズは、北野監督が初めて手掛けたシリーズプロジェクトで、裏社会の男たちの抗争を描いた究極のバイオレンス・エンターテインメント。2010年に『アウトレイジ』、2012年に『アウトレイジ ビヨンド』が公開され、シリーズ累計興収22億円超を記録した。

最新作では、関東「山王会」と関西「花菱会」の巨大抗争後、大友(ビートたけし)は韓国に渡り、日韓を牛耳る「フィクサー」の張会長の下にいた。そこに、韓国出張中だった花菱会の花田がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまう。これをきっかけに、フィクサーと花菱会が一触即発の様相を呈する中、花菱会では内紛が勃発。そんな中、大友が日本に戻ってくる。

北野監督とベネチア国際映画祭の関わりは深く、これまでに第54回ベネチア国際映画祭にて『HANA-BI』が最高賞である金獅子賞、第60回ベネチア国際映画祭にて『座頭市』が監督賞にあたる銀獅子賞を受賞している。また『アウトレイジ』シリーズとしては、第1作目『アウトレイジ』が第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて上映、第2作目『アウトレイジ ビヨンド』が第69回ベネチア国際映画祭コンペティション部門にて上映されており、3部作全てが世界三大映画祭にて上映される快挙となった。

記者会見で、北野監督は「(過去には)ダメな監督と言われたり、体を壊したこともあり、日本のエンターテインメントでは“もう終わった人”というような記事を書かれたり噂もあったり、一番自分のキャリアの中で落ち込んでいた時代があった」と回顧。だが、その後にベネチア国際映画祭で賞を獲得し、「一気にエンターテイナーとしての地位に戻ることができた。自分のキャリアの中では、ベネチアは絶対に欠かせない自分の芸能生活の1つのエポック、事件で、いつも感謝しています」と、感慨深げに語った。

また「やっぱり映画って初公開するっていうのはどこの映画祭でも緊張する」と、本作の初上映の感想を述べた監督。前日には約60人の海外メディア記者を相手に取材を受けたと言い、「かなりみんな好意的なのでほっとした」と振り返り、「映画祭に呼ばれるくらいの価値はあるんじゃないかなと自負している」と、『アウトレイジ 最終章』の日本公開に向け、力強い言葉を投げかけていた。

世界最速上映となったクロージング上映後には、2階席に座る監督へ向けて大喝采のスタンディングオベーションが送られ、監督も立ち上がり笑顔。鳴り止まない拍手と歓声は、監督が立ち去った後も数分間に渡って続き、大盛況のうちにワールドプレミアを終えた。