人々が行き交う街角。そこに足をとめ、通りすがりの人に目を向ける番組『ドキュメント72時間』(NHK総合、毎週金曜22:50)。8月25日は、「山奥の不夜城レストラン」と題して、山口と広島の県境を走る国道沿いにある食事処・山賊にカメラが潜入する。
深夜の山中で、煌々と光を放つ、無数の赤提灯。戦国時代さながらの屋敷や幟。そこに次々と車が吸い込まれていく。今回の舞台、地元で有名な食事処・山賊の定番メニューは、若鶏のモモを豪快に焼いた“山賊焼き”や、顔の大きさほどの“山賊むすび”。年中無休で、多いときは1日4000人が訪れるという。
車でしか行けないため、地元の若者の間では「初めて免許をとったら山賊へいく」という人気スポットでもある。また、県境を越えるトラック運転手がふらりと立ち寄る姿もあれば、“下界”から気晴らしに食事に来る家族連れや会社員など、実に様々だ。山のオアシスに集う、地方の人々の日常を静かに見つめる。