7月3日の『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合、毎週月曜19:30)は、「命の花、心で生かす~生花店主・東信~」と題し、“究極の花束”を作る男・東信(あずま・まこと)40歳に密着する。
東の拠点は、東京、青山の住宅街にある一軒の花屋。徹底的な花の品質管理と独自の感性で、客を虜にし、注文が絶えない。海外からも高い評価を受けており、エルメスやフェンディーといった高級ブランドから店舗の花の飾り付けの仕事を一手に請け負う。
ところが、東の花屋には、花がない。客からの注文を受けてから、イメージを作り、仕入れから制作までを行う完全オーダーメードだ。価格は数千円から数万円まで様々。客の要望をカルテに取り、その人にとってのベストの花束をゼロから作る。さらに、東の花が「究極」と呼ばれる所以は、その徹底した品質管理だ。店は、地下1階にあり、外光を遮断。室温は年間を通して一定に保たれ、湿度もミストで常に調整されている。温度変化や光の変化は花の劣化を早める。仕入れた花が制作の過程で痛まないよう、花にとって最適の環境を作っている。人は、人生の節目に花を贈る。結婚、出産に始まり、誕生日、見舞い……。それは、人が、花に自分の人生を重ねるからだと東は考え、一つの花束に「生」と「死」を同居させることで、花の美しさをさらに引き出している。花に魅せられ、究極を目指し続ける男の一束を追う。