役所広司、池井戸潤の最新作で20年ぶりTBS連ドラ出演

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役所広司を主演に迎え、池井戸潤の最新小説『陸王』が、2017年10月期のTBS日曜劇場(毎週日曜21:00~)で放送されることがわかった。役所がTBSの連続ドラマに出演するのは、1997年7月期に放送された『オトナの男』以来、実に20年ぶりとなる。

本作は、先細る足袋の需要から会社の存続を危ぶむ老舗足袋業者が、培った技術を活かして“裸足感覚”を追求したランニングシューズの開発に挑戦する、感動の企業再生ストーリー。役所は、創業100年以上もの歴史を誇る、埼玉・行田市の老舗足袋業者「こはぜ屋」の四代目社長・宮沢紘一を演じる。

会社の資金繰りに悩んでいた宮沢は、銀行担当者とのやり取りを通じ、新規事業への参入を検討するも、従業員20名余りの地方零細企業にとって、新製品の開発は資金、人材、開発力が乏しく困難なもの。さらに、世界的スポーツブランドとの競争もあり、宮沢は何度も挫けそうになる。しかし、その度に家族、従業員、取引先、銀行の担当者、そして知り合いを通じた新たな人脈が彼を救う。たったひとつの商品を愚直に作り続けてきた製造業者が、仲間との強い結びつきをバネに、一世一代の大勝負に打って出る。

臨場感のあるドラマにするため、制作陣は、埼玉県行田市を含めたロケーション・ハンティング、原作中に登場する走法の研究やランニングシューズの開発など、細部までこだわり抜いた準備をするという。さらに、原作で描写されている「ニューイヤー駅伝」の様子をドラマに盛り込むため、2017年1月1日に行われる実業団日本一を決める『ニューイヤー駅伝2017』(第61回全日本実業団駅伝)にて、早くも撮影を行う予定となっている。

役所は、原作「私は“陸王”というシューズを企画して、試行錯誤しながらここまで来た。その過程でいろんなことを学ばせてもらったけど、中でも特に教えられたのは人の結びつきだ」と書かれた宮沢の言葉に共感した役所は、「決して経営者として才能ある人物ではないけれど、宮沢には人を惹きつける不思議な魅力があります」とコメント。また「その魅力を、試行錯誤しながら見つけていこうと思います。 たくさんのユニークで魅力的な登場人物たちとドラマの中で会える日を楽しみにしています」と撮影を心待ちにしている。池井戸も「役所さんをはじめ、役者の皆さんの演技、駅伝シーンなど、ドラマならではの演出を楽しみにしています」と期待を寄せている。