小林幸子、出場が途切れた紅白への思いと“ラスボス”誕生秘話を告白

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阿川佐和子が、毎回各界で活躍する著名人とトークを展開する『サワコの朝』(TBS系列、毎週土曜7:30〜)。11月5日は、ベテラン演歌歌手の小林幸子が若い世代から“ラスボス”と呼ばれるようになったきっかけやNHK「紅白歌合戦」の豪華衣装にまつわるエピソードを語った。

■「紅白」の豪華衣装は年末の風物詩
1979年に発表した「おもいで酒」が200万枚を超える大ヒットを記録し、「紅白歌合戦」33回連続出場という実績を誇るベテラン歌手の小林幸子。

年末の風物詩でもあった豪華な衣装は年々派手になっていったが、あのアイデアは三代目・市川猿之助(現:猿翁)の「スーパー歌舞伎」がヒントだとか。目からウロコのパフォーマンスに感動した小林は市川にコスチュームデザイナーを紹介してほしいと直談判。市川の十八番でもある“宙乗り”の許可も得たという。

豪華衣装にどれくらいお金がかかっているのか気になるところだが、小林いわく「衣装よりも運搬、人件費、倉庫代のほうが高い(笑)」と裏事情を告白。全て自腹だと明かした。

衣装にばかり気を取られると阿川から指摘された小林は、パフォーマンスに関する賛否は全て受け止めているとのこと。その上で「衣装を見て、笑顔になってもらえるならそれでいい」と、豪華衣装で歌うことへの熱い思いを語った。

■“ラスボス”キャラで若者に大人気
事務所問題で仕事が激減して「紅白」連続出場も途切れてしまった頃、小林に新たなファンとの出会いが。ネットで人気のニコニコ動画の特番に生出演した際、視聴者から「ラスボスと呼んでいいですか」というコメントが書き込まれた。その話題を番組MCから振られた小林は何も分からないまま「いいですよ」と即答。それを機に「小林=“ラスボス”キャラ」が解禁され、イメージが定着した。

小林が“ラスボス”と呼ばれるようになったきっかけは、紅白で豪華衣装を着て歌っている姿が“ラスボス”(ゲームの一番最後に登場する敵のボス)に似ていたから。小林自身は詳しくないが、周りのスタッフたちがネットの盛り上がりを面白がり、いろいろなアイデアを提案。コンピュータで作った声で歌うボーカロイド・初音ミクの“神曲”「千本桜」をカバーした動画をネットに投稿したところ100万回再生という大きな反響があり、演歌とは全く縁がない若者たちから多くの支持を得た。

最初は何も分からずに始めたが「何でも面白がる性格」と話す小林のバイタリティあふれる好奇心が、事務所問題でどん底状態だった逆境をはねのけ、新たなファン層の拡大につながったようだ。 

そんな中、今回は、小林の”記憶の中で今もきらめく1曲“として、子どもの頃に聴いていたシルヴィ・ヴァルタンの「アイドルを探せ」と、初音ミクバージョンの「千本桜」。