東京湾のカニ、仰天の婚活テクニックを紹介

日本国内の身近な自然から、世界各地の未知の自然まで実に様々な物語をお届けする人気自然番組『ダーウィンが来た!生きもの新伝説』(NHK総合、毎週日曜 19:30)。6月19日は、「東京湾 小さなカニの婚活大作戦!」を放送する。

東京湾の干潟に巣穴を掘って暮らすチゴガニ。甲羅の幅わずか7ミリほどの小さなカニだ。1メートル四方に最大1千匹もの高密度で暮らしている。集団生活の理由は天敵対策。密集して暮らしていれば、監視をする目が多い分、鳥などの天敵がどこから来ても見逃すことはない。誰かが気づけば、みな一斉に巣穴に逃げ込むことができるからだ。

夏、この大集団が恋の季節を迎える。オスはハサミを上げ下げするダンスでメスに猛アピール。決め手はハサミの振り方。より速く、より高く振るオスほどモテるのだ。メスが踊りを気に入り、オスの巣穴に入ったらカップル成立。しかし、周囲はライバルだらけ。オスは自分のダンスを目立たせるため、驚きの作戦を繰り出す。まずはハサミで相手を投げ飛ばし、力づくで周囲のオスを撃退する。こうして自分の縄張りを広げてメスを誘い込みやすくするのだ。さらに、妨害工作。ライバルが巣穴に入った隙に泥で穴を埋めてしまうのだ。極め付きは「だまし作戦」。メスに向かって突進し、天敵が襲って来たと見せかけて自分の巣穴に逃げ込ませ、ちゃっかりカップルに納まるという荒技だ。東京湾の片隅に暮らすチゴガニのひと夏に密着。小さなカニとは思えない仰天の婚活テクニックに迫る。