中毒者続出、井上涼の『びじゅチューン!』 不思議発想の秘密が明らかに!?

新進気鋭のアーティスト・井上涼が、ユニークな歌とアニメで世界の「びじゅつ」を表現する番組『びじゅチューン!』(Eテレ、毎週日曜17:55)。4月20日に、ファン待望の『びじゅチューン!DVD BOOK2』と『びじゅチューン!CD EAST』『びじゅチューン!CD WEST』の同時発売が決定した。

同番組の作詞、作曲、歌、アニメーション制作のすべてを手がける井上。DVDには、同番組のために制作したアニメーション映像はもちろん、井上による各作品の解説、オリジナルの撮りおろし映像を収録。書籍には、モチーフにした美術作品の情報、井上の着眼点、構想スケッチ、裏話や小ネタ、制作のプロセスなどの情報が満載だ。そしてCDは、これまで放送した楽曲の中から、日本を含むアジアの美術にまつわる楽曲を収録したEAST編、ヨーロッパ・アフリカ・アメリカの美術にまつわる楽曲を収録したWEST編の2種類が発売。ファンの投票により選ばれた上位5曲のカラオケバージョンも収録される。

そんな、中毒性抜群のPOPでシュールな作品を発信するアーティスト・井上涼さんにインタビュー。DVD BOOK・CDが同時リリースされると聞いた時の感想や、作品づくりについてなどたっぷり語っていただいた。

――『びじゅチューン!DVD BOOK2』と『びじゅチューン!CD EAST』『びじゅチューン!CD WEST』が同時発売ということで、おめでとうございます。リリースが決定したことを聞いた時のお気持ちはいかがでしたか?

信じられないというのが正直な感想です。『DVD BOOK』が出た時も、「え!? 本当に出るんだ」と思いましたが、今回は、『DVD BOOK2』とCD2枚が同時に出ると聞いて、驚きました。私自身、好きなCDや本を買う時には、同時に色々発売されると“お祭り”みたいですごく嬉しいので、今回自分が関わった作品が同時発売されるということについてもすごくハッピーです。

――印象深い作品ばかりですが、どんな流れで制作を?

作品は、まず歌から作り、その後アニメにとりかかります。最初に歌詞を書いて、それに伴奏をつけて曲にしたあと、コーラスアレンジの吉岡先生に渡し、そうしている間に、私はアニメーションを作るという流れです。

――“美術作品”と“全く関係ないもの”が融合して、不思議な井上ワールドが展開されている印象ですが、その発想はどういうところから生まれているのですか?

この番組の大きな目的のひとつが「美術作品に興味を持ってもらう」ということです。でも、自分が小学生とか中学生だった頃を振り返ると、教科書に載っている美術作品とかを全然見ていなかったし、興味も持てなかったなって……。なので、そういう子たちに興味を持ってもらうには、よほどひねらないと駄目だろうっていうのが前提としてあります。それに、小さなお子さまから年配の方と、幅広い層の方たちが番組を見て下さっているそうなので、そんな方たちみんなが興味を持ってもらえるものは何だろう、というのを念頭においていつも考えています。

――私と井上さんの作品との出会いは、何気なくテレビを付けた時に「委員長はヴィーナス」が流れていて。それでこの番組を知りました。大変インパクトが強く、耳にも残るメロディーが印象的です。

みんな事故的に出会うんですよね(笑)。アクシデンタルな感じで。

――「今の番組は何だ?もう一度聴きたい!」と、思わずインターネットで検索をしてしまいました。それが、今回『DVD BOOK2』になり好きなだけ観られるのは大変嬉しいです。今回、一番のこだわりはどういうところですか?

作り手としては5分の番組にいろいろ考えて盛り込んでいますが、放送では見逃してしまうような細かいこだわりポイントがたくさんあります。「縄文土器先生」という歌も、“縄文土器”だから、ここの形は土器のうねうねを表しているんだよ、とか。そういう細かいところを、この『DVD BOOK2』では一つ一つ丁寧に解説しています。あと構想スケッチも掲載されています。企画段階で、まず私が「こんなことを考えたんですが……」というスケッチを描いて制作チームだけに見せるものなのですが、そういうところも公開しています。

――それは貴重な資料ですね。

その構想スケッチが、最終的にオンエアされたものとかなり違っていたり、脇道に逸れて考えたこととかメモされていたりして、見比べるのも楽しいですね。例えば、「祖母のコロッセオハット」という歌を作った時、“コロッセオ”って実物は結構ボロボロなんですけど、それにお湯をかけたら焼きそばみたいに膨らんで元に戻る……というストーリーにしようかな、と思っていた時期があったり。そういう過程が、構想スケッチには残っているので、制作の裏側みたいなのが知れて面白いんじゃないでしょうか。ほかにも、いろんな小道具が出てきますが、そういうものがどうやって作られたのか紹介しています。『DVD BOOK』にも増して、舞台裏についての紹介ページが充実していますね。

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