綾野剛&瑛太、大先輩・佐藤浩市に「寿司おごって」アピール!?

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5月7日(土)、6月11日(土)と連続公開される映画『64‐ロクヨン‐前編/後編』の完成報告会見が、7日に都内ホールで行われ、主演の佐藤浩市をはじめ、綾野剛榮倉奈々窪田正孝椎名桔平仲村トオル瑛太らが出席した。

本作は、たった1週間で終わった昭和64年に起きた未解決の少女誘拐殺人事件(通称“ロクヨン”)と、それを起点に勃発する県警記者クラブを巻き込んだ警察内部の対立、さらに14年を経て新たに起きる“ロクヨン”模倣の誘拐事件を、県警の広報官の葛藤と共に描いた衝撃作。横山秀夫による、累計発行部数130万部突破の同名ベストセラー小説が原作となっている。

主人公の広報官・三上義信を演じた佐藤は「久々に身を削りました。これだけのメンバーを相手に、毎回“三上十番勝負”を繰り広げ、刀傷を追いながらゴールまで行きました」と感慨深げにコメント。県警本部長・辻内欣司役の椎名が、日頃より敬愛しているという佐藤について「撮影現場の新潟では飲みに連れて行ってくれたりと、後輩におもてなしをしてくれました。そういったお気遣いが全編に出ている(!?)映画です。自分の出番は少なかったですが、佐藤先輩に頭を下げられてお願いをされるシーンは、恐縮ですが楽しくやらせていただきました(笑)」と冗談めかして語ると、佐藤は「酒を奢ったおかげで、サディスティックな椎名桔平が見る事ができました(笑)」と笑って返した。

また、三上のいる広報室と対立する記者クラブを取りまとめる、東洋新聞キャップ・秋川役を演じた瑛太は、佐藤に対し「クランクイン前日に行った乾杯の時、僕らに“全力でぶつかってこい! 全部受け止めてやるから”とご挨拶して下さったので、僕らも気を引き締めることができました。現場では、“今から佐藤さんと共演するんだ”という緊張感があったので、“この人は対立相手の三上なんだ”と自分に言い聞かせながら演じました。現場は、佐藤さんのお気遣いとオヤジギャグのおかげで和やかでした(笑)」と語り、尊敬の眼差しを送った。しかし、佐藤が「今瑛太が言ったことは“飯を奢れ”という合図なんでしょう。もう少し褒めないと、うまい寿司屋には……」とダメ出しすると、瑛太は「コメントが甘かったですか?」と苦笑した。

さらに、三上の部下である広報室係長・諏訪役の綾野が「現場では、浩市さんの背中を見ていれば充分でした。時に襟を正してくれ、時に姿勢を示してくれて、たくさんのことを“表現”で教えて下さいました」と語り、続けて「浩市さん、僕もお寿司を……」とねだってみせる場面も。佐藤が「聞いてなかった」ととぼけた素振りを見せると、会場には笑いが巻き起こった。

そのほか、窪田は「役者の大先輩とこの舞台に立てていることを光栄に思います。男たちの執念が映画の魅力です」と、仲村は「台本や完成した作品を見て、映画に深く関われる方々に対し、嫉妬心やコンプレックスを持ちました」と、そして榮倉は「胸が熱くなるシーンがたくさん詰まっています」とそれぞれ語っていた。

そのほか完成報告会見には、夏川結衣、緒形直人、坂口健太郎、滝藤賢一、奥田瑛二、吉岡秀隆、永瀬正敏、三浦友和、瀬々敬久監督、原作者の横山秀夫の計17名が登壇した。