一青窈がやなぎみわと対談、驚異的な作詞術や女の本音を明かす

歌手の一青窈と世界的美術作家のやなぎみわが、5月9日(土)の『SWITCHインタビュー 達人達(たち)』(NHKEテレ、毎週土曜22:00)に出演。「クラスで膝を抱えて泣く子のイタコでありたい」「生身の人間に私の情念をぶつけたら窒息死させてしまう」等々、創作せずには生きられない女どうしの本音がぶつかりあう。

「ハナミズキ」「もらい泣き」など独特の世界観を歌い上げ、自らを「詩を歌う人」と称する一青は、これまですべての楽曲を自ら作詞してきた。アート作品に触発されて詞を書くことも多いという一青が会いに向かったのは、国内外から熱い注目を集める演出家・美術作家のやなぎみわ。

やなぎは、CGや特殊メイクを駆使して作り上げる女性像で知られ、“芸術のオリンピック”とも称されるヴェネチア・ビエンナーレの日本代表にも選出された、世界的アーティストだ。代表作「マイ・グランドマザーズ」は、若い女性に「50年後の自分」を想像させ演じさせる作品。制服姿の女性たちが無機質な都市空間にたたずむ「エレベーターガール」、老婆が若々しい乳房を、若い女性がしなびた乳房を持つ「ウィンドスウェプト・ウィメン」など、「女性であること」や「若さと老い」を洞察する作品の数々を発表し続けてきた。

一青の「詞、ことば」に興味があるというやなぎは、一青の驚異的な作詞術に迫っていく。チラシの裏や手の甲、さらにはダイビング中の海の中でも言葉を書き留め、「呼吸をするように」詞を書いているという一青だが、いっぽうで「意味を追いかけすぎると頭が疲れる歌になる」と、“韻”ごとに書き出したオリジナル「辞書」をもとに、数学的なパズルのように言葉を当てはめて作る、ともいう。「もらい泣き」などヒットソングの意外な誕生秘話から、カバーして初めて分かった美空ひばりの「あだっぽさ」の秘密など、独特の歌謡曲論を展開する。

そして、やなぎも3人のおばあさんと母に囲まれ、“宝塚の男役”になることを期待されて育った幼少期や、思春期からずっと抱えてきた「女性であること」への違和感、「強すぎる母性」など、創作活動の根底にあるものを明らかにしていく。