『VIVANT』ついに正体判明!堺雅人“乃木憂助”は愛国のダークヒーローだった

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『VIVANT』ついに正体判明!堺雅人“乃木憂助”は愛国のダークヒーローだった

乃木憂助(堺雅人)はやはり別班だった。

大きく話が動いた日曜劇場『VIVANT』(TBS系、毎週日曜21:00~)。それは、壮大な三つ巴の始まりを予感させるものだった。

堺雅人がいよいよ本領発揮!

実は天才ハッカー・ブルーウォーカーだった太田梨歩(飯沼愛)。だが、彼女自身はテロ組織・テントの一員ではなかった。テントのモニターだったのは、乃木の同期の山本巧(迫田孝也)。いつも信用してはいけない迫田孝也は、やっぱり今回も信用してはいけませんでした……!

しかし、山本は乃木の手によってあっさり闇に葬り去られ、事態は乃木らが所属する諜報部隊・別班と、国際的なテロ組織・テント、そして野崎守(阿部寛)ら公安の三つ巴に。テントの標的は日本であり、別班はそのテロを未然に防ぐために暗躍していたのだった。

この国はもう腐っているという思いからテントのモニターになった山本と、美しい国を守るため別班として活動する乃木。2人の立場を分けたのは、売国と愛国。どうやら『VIVANT』は日本を守るために今何ができるのかという愛国のダークヒーローの物語のようだ。

となると、謎なのが、乃木のこれまでの行動は一体どれくらい確信的だったのかということ。1億ドルの誤送金は乃木の予期していたことだったのか。タクシーの運転手に騙されて砂漠に置き去りにされたのも計算の内だったのか。これまで見せてきたヘタレだが人の良い乃木というキャラクターが、どこまで演技で、どこまで真実だったのか、まだ読みきれないところがある。

神社への参拝を欠かさなかったり、野崎のためにわざわざお茶を立てたり、そこかしこに古き良き日本の文化と歴史を愛する素振りが見受けられる。彼の愛国精神は何によって培われたのだろう。

幼い頃に武装集団に襲われ、一時は収容所のような場所で隔離もされた。この特殊すぎる幼少期の体験が彼の思想の土壌になったであろうことは想像に難くない。もしかしたらあの収容所のような場所はスパイ育成機関か何かなのだろうか。そこで乃木は愛国思想を植えつけられ、スパイの道を歩むことになったのか。あるいは、そもそも乃木の父(林遣都)が別班で、それゆえテロ組織に追われていたという説も考えられる。

いずれにせよこれほど素性が明らかではない主人公というのも、日本の連ドラでは珍しい。この先の読めなさこそが、このドラマの魅力だろう。

そんな乃木を演じる堺雅人もいよいよ本領発揮。拘束された山本の前に現れたときの「そうだね。確かに警察とは似て非なるもの」という声は品があって艶やかで、なのに有無を言わさぬ圧がある。そこからFに人格が切り替わってからの畳みかけるような台詞回しは、堺雅人の真骨頂だ。テレビの前で思わず大向こうをかけたくなるような快活さがる。

出番が待ち望まれていた松坂桃李の役柄は、乃木と同じ別班の工作員・黒須駿であることが判明。こちらも松坂桃李の親しみやすく謙虚なイメージとは正反対の、今まさに死のうとしている山本をスマホで撮影するような冷酷なキャラクター。はたして乃木とタッグを組み、どんな活躍を見せるのか。むしろここからが『VIVANT』の本当の意味での始まりなのかもしれない。

すべての鍵はジャミーンが握っている

こうなると気になってくるのは、1話で顔を見せたきりの役所広司二宮和也の存在だろう。彼らは一体何者なのか。そのヒントとなるのが、ジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)の存在。2人はジャミーンのことを知っていて、父を亡くしたジャミーンを憐れみ、保護する意志を見せていた。

一方、山本がテントのモニターであったことが判明したのも、ジャミーンの写真に山本が写っていたからだった。つまり、ジャミーンはテントとかなり近い存在であることが窺える。となると、役所広司と二宮和也がテントのリーダーであると考えるのが最もシンプルだろう。

言わば、堺雅人&松坂桃李VS役所広司&二宮和也VS阿部寛という構図だ。まるで『怪獣大戦争』のような胸の沸き立つタイトルマッチ。一体誰が最後に笑うのか読めないところが面白い。

ただ、そうなってくると、今後、柚木薫(二階堂ふみ)がどういう立ち位置になってくるのかが謎。ただのヒロインポジションなのか。あるいは、誰が敵か味方がわからないという本作のコンセプトを考えると、薫もこのまま使命感の厚い医師のまま終わるとも思えない。柚木にもまだ隠されている秘密があると見てもいいかもしれない。

また、ただ若い女性に熱を上げただけの色ボケで、小日向文世をキャスティングするとは思えない。取り調べのあと、一人きりになったときに見せたあの表情が意味するものは何か。まだまだ小日向文世には注目しておいた方が良さそうだ。

この第4話では乃木に煙に巻かれた感のある野崎だって、このまま噛ませ犬で引き下がるつもりはないだろう。おそらく野崎もすでに乃木が別班であることにうすうす勘づいている。乃木と作戦の確認をしたあと、野崎は乃木を見つめて意味深に笑い、何も言わずに言葉を濁した。あれは、乃木の正体に気づいているからこそ出る笑みだろう。

国を守るという意味では、乃木も野崎も立場は同じ。しかし、法のもとで動く野崎と、法から外れた世界で動く乃木とでは、正義も信条も異なる。2人の共同戦線は今後も維持されるのか、あるいは敵対するのか。その関係も大きな見どころだ。

とりあえず次回からチンギス(Barslkhagva Batbold)もカムバックするようなので、「指ハートして」のうちわを持って再登場を見守りたいと思います!