サッカーの名門・高川学園高校が取り組む“部署制度”に勝村政信も脱帽「全肯定するのは初めて」

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サッカーの名門・高川学園高校が取り組む“部署制度”に勝村政信も脱帽「全肯定するのは初めて」

4月15日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25~)は、奇想天外なトリックプレー「トルメンタ」が話題になった山口県の高川学園高校を特集。同校が行っている画期的な“部署制度”を深掘りした。

トルメンタとは、選手同士が手をつなぎ、輪になって回ることで相手チームを翻弄する高川学園高校が考案したセットプレーのこと。2021年度の第100回全国高等学校サッカー選手権で、高川学園高校の繰り出したトルメンタはSNSを通じて世界中で話題となり、同校はその勢いのまま、3位にまで駆け上がった。

しかも、このトルメンタを考案したのは指導者ではなく、サッカー部の部員たちだという。約170名の部員を率いるサッカー部の監督・江本孝は「私では絶対出ないアイデアですね」と舌を巻く。高川学園高校では7年前からサッカー部内に複数の部署を設け、部員たちが自主的に活動する部署制度を導入。トルメンタは11ある部署の中で、サッカー部の強化を担う強化部が生み出したものなのだとか。

17名の部員が所属する強化部では、全部員の体重管理、朝練や自主練のメニュー考案などに取り組んでいた。特に力を入れているのがセットプレーで、トルメンタは新しい戦術を考えてく中で、偶然生まれたものだという。チームのエースストライカーは「ミーティングをしていたときに、たまたまホワイトボードのマグネットが円になっていたらしいんです。それを見た2年前の先輩が『手をつないでやってみたらいいんじゃない?』って。それでやってみようとなりました」と、トルメンタの誕生秘話を明かした。

また、チームの分析を担当する分析部では、試合や練習の模様をタブレットで撮影し、即座に問題点を編集。その日のうちに全部員と共有することで、チームの弱点を補っていた。解説の北澤豪は「今回のW杯でも他の国は分析担当が100人くらいいたりしましたからね。今はそれが勝負を分けますから」と、サッカーにおける分析の重要性を指摘。MCの勝村政信は「高校生から分析をやっていれば、プロのチームに入れる可能性もあるじゃないですか」と声を弾ませた。

強化部や分析部の他にも、多くの部署がチームを支えている高川学園高校サッカー部。部署への加入は強制ではないものの、ほとんどの部員が何かしらの部署に所属し、サッカーと並行して各部署の活動に精を出していた。

そもそも部署制度を導入したのは、ある部員の「やっと卒業できる」という発言がきっかけだったという。江本は「その言葉を聞いたときに、ある意味で我慢をさせていた部活動だったのかなと思いました」と当時の心情を吐露。「どうにかこの子たちが成長してほしいということでやっていたつもりだったんですけど、我々も生徒たちの思いをもっと感じないといけなかった」と振り返った。

江本は、かつて番組でも取り上げた筑波大学・蹴球部の取り組みを参考に、部署制度を導入。各部署で部員たちの自主性を養うことに成功している。そして、数ある部署の中でも、特に勝村や北澤を驚かせたのは、サッカーには一見関係なさそうな部署の存在だった。

高川学園高校サッカー部には、サッカー関連の部署として、強化部・分析部・グラウンド部・用具部・審判部があり、生活関連の部署として、生活部・広報部・企画部・総務部・おもてなし部・農業部がある。おもてなし部とは、対戦校の出迎えや会場の案内などを行う部署で、番組の取材中もバスで帰る対戦校を部員総出でお見送り。そのホスピタリティには、勝村も「完璧じゃないですか! 金沢の高級旅館でもみんな働けますね」と太鼓判を押していた。

また、農業部は畑を耕して野菜を栽培する部署で、収穫した野菜は自分たちで食べたり、道の駅で販売したりするという。野菜作りのノウハウを地元の農家から教わっていることもあり、地域との関係は良好そのもの。農業部の部長はサッカーよりも農業にハマっているようで、番組スタッフから高校卒業後の進路を聞かれると「理学療法士の専門学校に進んで、お金が安定したくらいから、農業はじめようかなと思っています」と答えていた。

サッカーだけではなく、高校年代から社会に目を向けさせる部署活動に、勝村と北澤は深く感心。江本から「学園の周辺に農家がすごく多く、そういう地域に根ざした場所であってほしいというところから農業部を作りました」と説明を受けると、勝村は「これを見た方たちが、たくさんこういう活動を取り入れて頂きたい」と、他の高校にも期待を寄せる。

一方の北澤は「めちゃくちゃ良い循環起こってないですか。気づきも生まれて、社会性を身につけて、プレーにつながって。地域への貢献の高過ぎますね」と、高校と地域の双方に良い相乗効果が起きていると指摘した。

最後に部署活動の目標を聞かれた江本は「完成形を作らない」と宣言し、「毎日毎日、毎年毎年こうなったらいいな、こういたいなっていう状況を作り続ければ面白いかなという風に思います」と続ける。部員たちのために、あえて目標を作らず、変化もいとわない高川学園高校の部署活動について、勝村は「この番組、いろんなことをやらせていただいたんですけど、全肯定っていうのは初めて」と大絶賛し、「ちょっと悔しい感じがしますね。素晴らしい」と感服していた。

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