『サウナの発達』柳橋弘紀プロデューサー、予想外な出来事も「自分たちの捉え方次第」

『サウナの発達』柳橋弘紀プロデューサー、予想外な出来事も「自分たちの捉え方次第」
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サウナは、「大切なものであり、風呂である」
そう話してくれたのは、プロデューサーの柳橋弘紀さん。

柳橋さんがプロデューサーを務める『パラレルサウナラブファンタジーサウナの発達』(CBCテレビ・東海エリアローカル放送、24:50~)が9月20日(火)に放送されました。

失恋すると決まってサウナに癒されに行く主人公・みさと(清水みさと)が、サウナで自分と向き合い、ととのう……いや、自分の内面を発達させていく新感覚のラブファンタジー。サウナハット(花江夏樹)と主人公・みさとの会話劇から物語がさらに膨らんでいく、不思議な世界観が話題に。

民放公式テレビ配信サービス「TVer」では、9月16日より、「TVerでととのう サウナ番組大特集」が開催中。同作品は、9月21日(水)正午より配信されます。そこで、同番組のほかに『マグ万平ののちほどサウナ』(北陸放送)、『サウナを愛でたい』(BS朝日)といった人気番組を手掛けている柳橋さんにお話を伺いました。

――まず、柳橋さんがサウナを好きになったきっかけは?

通っていたジムにサウナがあったんですが、僕、サウナも入っていなかったし、水風呂の存在を無視していたんですけど、正しいサウナの入り方があると聞いて試してみようかなと。「サウナ→水風呂→外気浴」という順番で普通に入ってみたら1回目でととのったので、そこからって感じですかね。2019年の8月13日。午後4時45分にととのいました。記念日です。

――その後、お仕事でもどんどんサウナ企画の番組が増えていかれたのですか?

そうですね。サウナの仕事しかしていないと思われていますけど、そんなことは無いです(笑)。サウナの仕事は2割くらいですよ。

――今回の『パラレルサウナラブファンタジーサウナの発達』にはどんな企画意図が?

サウナ特集だったので、何をやってもいいんだろうなぁと思いまして(笑)。「サウナ番組大特集」には他の番組も沢山あるんですよね? 画一的にならないように、ディレクターとも、とにかくフルスイングして、その中で一番スベっているくらい自由につくりたいと話していて。けど、それもサウナのひとつなんだって認めてもらう感じがいいのかな。

「サウナ発達」のサウナ室
「サウナ発達」のサウナ室

サウナに入ると、気持ちがやわらかくなったり、自分と向き合ったりということが多いので、そういった自分との向き合いの中で、気持ちの在り方次第で景色がかわっていく、ということが番組上で言えたらいいなと思いました。

「サウナ発達」の水風呂
「サウナ発達」の水風呂

――主演の清水さんとは他のサウナ番組でもお仕事をされていらっしゃいますが、柳橋さんからみた清水さんの印象は?

今回はお芝居の部分が入るんですが、女優さんなのでね。難しいお芝居もありますが、何でもやってくれると思います。すごいものが出来ると思います。

――それは期待が高まります。お互い信頼し合っている空気が伝わってきますね。

まあ二人とも、良い意味で“何でもいい”と思ってやっていて。例えば、目の前のものがドンって倒れて壊れたとしても「面白いじゃん」っていうか。今回の番組もそうですが、これを「面白い」と思うか「ヤバい」と思うか「大変」と思うか、こころの在り方、自分たちの捉え方次第なんですよね。

実際今日も、紺色のサウナハットを使う予定で、打合せでも「紺色を持っている」と話していて。「紺」という色は、不思議なイメージで霊的な意味もあるから、紺色でやりましょう、って。そしたら昨日の夜「すみません。紺色のサウナハット、持っていませんでした~」って連絡がきて(笑)。それはそれで大丈夫だし、良いほうに転がるって。別に何が起きても大丈夫という安心感もあるし、無茶ブリもできるんです。

――人気声優の花江夏樹さんが主人公・みさとのサウナハット役に。そのアイデアはどのようなきっかけで生まれたのでしょうか。

まず、花江さんに出演をお願いした時、音声だけなら大丈夫ということだったので、それなら何かのキャラクターでお願いしようと考えたときに、“サウナハット”が一番わかりやすいんじゃないかなと思い、そうなりました。

花江さんも、サウナがめちゃくちゃお好きな方で、清水さんもサウナが大好き。サウナ好きな2人なら、台詞の深い部分の表現も理解していただけるかなと思ったので、出演をお願いしました。

――清水さんと花江さんの掛け合いが楽しみな作品になりますが、会話脚本をかもめんたる岩崎う大さんが担当を。今回のオファーの理由は?

う大さんの舞台を見たり漫画を読んだりしているんですが、脳みその中がすごく面白いなと思っていて。特に今回は心の声のやりとりがキモの部分なので、う大さんの脳みそをお借りして作りました。

花江さんとう大さんのお二人とは今回初めてなのですが、いつか仕事をしてみたいと思っていた方なので良かったです。会話脚本をう大さんに書いていただき、それを清水さんと花江さんがやる、というね。とても楽しみです。

――そして撮影場所の「サウナ発達」さん。こちらもすごくユニークな施設ですね。

ここに来るのは2回目ですが、すごく個性的で。「発達」って何のことかわかりますか?「ととのう」のふたつ上の概念なんです。「ととのう」→「ととの」→「発達」という(笑)。今日は、これだけ覚えて帰ってください。

施設の入口にはマネキンが
施設の入口にはマネキンが

店主の川口雄大さんが面白い方で。中を見てもらったらわかると思いますが、普通のサウナ施設じゃない感じ。このテーブルのパラソルも、魚のオブジェに差し替えることが出来て、どちらか選べるんですよ(笑)。トイレの手洗い場も、わざと洗いにくくしているとか、信じられないことが普通に存在していることは新体験です。自由なことに向き合っていらっしゃるところにも共感できたから、ここがいいなと思いました。

――『サウナを愛でたい』(BS朝日)も、柳橋さんがプロデューサーを務めていらっしゃいます。先日100本目(2022年8月22日)が放送されましたがどんな気持ちですか?

サウナって全国に1万くらいあるので、まだまだ足りないですね。どんどん増えていますし、イタチごっこです。

――ヒャダインさんと濡れ頭巾ちゃんよる予定調和ではないゆるさが魅力ですが台本などはあるんですか?

一応あるんですが、読んでないですよね。本当に成り行きです。でも、あんまり縛りすぎない感じがいいんです。先日、神戸でロケをした時、バーで松任谷由実さんのレコードがかかっていて、それをヒャダインさんが解説しながら飲んでいたんですが、今度それだけで30分つかっています(笑)。サウナだけをとりあげるだけがサウナ番組ではないと。そこから派生するもの含めて面白さだと思います。

――そちらの放送回も楽しみです。今後サウナ番組で行ってみたい場所はありますか?

メキシコ! メキシコは「テマスカル」といって、「蒸気の家」という意味なんですが、先住民が土の中に作った蒸し風呂のようなサウナがあるんです。儀式的に使われていたようで、日本とは全然違うので行ってみたいですね。

――『マグ万平ののちほどサウナ』では海外ロケも。1回目がフィンランド、2回目がタイ……世界には色々なサウナがあるんですね。

「サウナ」ひとくちにいっても、日本の中にもいろいろな種類がありますし、世界中にあるんですよ。ただの「木の箱」じゃないですよ。

――柳橋さんがサウナ番組を作るにあたって、一番大切にしていることは何ですか?

サウナの背景に“人”がいる、ということです。サウナをモノみたいに扱う方もいますが、サウナ・水風呂・外気浴、それはただ情報を並べているだけで、実はそのサウナをセッティングするためにこういうことをやっている人がいるんだ、とかね。

「サウナ発達」もそうですが、必ず施設にはオーナーさんなどの色とか個性が出ているので、どういう人がやっているのかは見ます。“人は人でしか癒されない”という言葉がありますが、人がいかに大事かということですかね。サウナだけじゃなくて、グルメもそうだし、何が対象の番組でも、結局、人が面白くならないと番組は面白くならないのでね。

――TVerでととのう「サウナ番組大特集」には柳橋さんがプロデューサーを務めた番組が多数並んでいますが、このような特集についていかが思われましたか?

面白い時代だなと思いました。グルメ特集みたいな感じでしょう? 最高ですよ。毎年やってほしいです。よく企画を通しましたね(笑)。

――TVerでも番組名を検索するように「サウナ」でキーワード検索するユーザーさんが多かったので、何かできないかなと思い立ち上げました(担当者談)。

取り組みが面白いですし、僕たちも面白いです。TVerありきなので、テレビとは違うことを考えるし、作り手としても楽しいです。普段の番組だと出来ない構造を考えることができますのでね。

――柳橋さんはTVerで動画をご覧になることはありますか?

道との遭遇』(CBC)は、放送エリアの関係でTVerの見逃し配信を利用しています。「サウナ」に近いんですけど、「道」というジャンルの中で、道マニアの人たちが色々な道を紹介するという番組なんですが、自分が知らないことを知ることができるので、趣味系の番組は面白いですね。

――放送エリアじゃない番組をTVerで楽しんでいただけているのはすごくうれしいです。

めちゃくちゃいいですよね。好きな時間に好きなエリアの番組を見ることができるからすごい助かってます。TVerで「こんなのやっているんだ」って、どこかの地方の知らない番組を発見できるし、世界が、壁が取り払われる感じがしていいですよね。

――あらためて『パラレルサウナラブファンタジーサウナの発達』の放送&配信を楽しみにしていらっしゃる方へメッセージをお願いします。

見どころは、サウナ好きで等身大の女優・清水みさとさんと、サウナ好きの声優・花江夏樹さんの掛け合い、それが、う大さんの会話脚本によるもの、という点と、番組の構造が不思議な感じなので、是非見てください。

――では最後に、柳橋さんにとって「サウナ」とは?

僕は「風呂」と答えています。

人によっては特別な感じでね「サウナ行こ~!」ってなりますけど、ぼくは朝・夜入っているので毎日の習慣で「風呂」。蒸気浴ですね。まぁでも「大切なものであり、風呂である」ですね。

■サウナ発達
所在地:〒975-0008 福島県南相馬市原町区本町3-21
公式HP https://hattatsu.jp/

――「サウナ発達」の店主・川口さんにもお話を。この施設はゼロから手掛けられたとのことですが、今後も新しい計画が?

川口雄大さん:はい。今、露天風呂を増設しようとしています。

――柳橋さんや清水さんとお会いするのは2回目だそうですね。再会していかがですか?

川口さん:自然と右手があがりました。俺、あんまり、話せる人っていないんですけど、勝手に話せる人だと思っていて(笑)。

柳橋P:話せる人いないんですか!?

川口さん:いないいない。だって人との間に壁ってあるじゃないですか。2~3枚トントンって。それが、全部ないんで。あと、個人的に柳橋さんのこと、すごい好きなんですよ。

柳橋P:たまにLINEで「好きです」って来ます(笑)。

川口さん:送ってる(笑)。柳橋さんのTwitterが面白いんですよ。俺、面白い人がすきだから、会えてうれしかった~。

――清水さんのととのい具合はいかがでしたか?

川口さん:顔を見たら、すべてわかります。実際、他のお客さんも“顔”が正解なんです。冬だと“湯気の量”でわかります。最初は「怪しい施設だな」って思っているからか、お客さんの顔が固いんですよ。ただ、1回サウナに入ると心も体もほぐれるから、顔に現れるんです。人って、目とか顔に出ると思っているのでそれが答えだと思います。

<施設情報>
●サウナ室:温度:90度 収容人数:8人
●水風呂 温度:14度 ※地下天然水 収容人数:5人
●サウナストーブ: 対流式(ストーン)
●セリフロウリュ:有
●外気浴:有
●休憩スペース:有
●料金:金・土・日・祝 23400円(一棟5時間)/平日(月~木)18000円※1~3名様までご利用可能、4名以上8名までのご利用は一棟23400円 
●お食事処:お隣「川口商店」のメニュー注文可(おススメは本場長崎の味・ちゃんぽん)
●駐車場:有
※詳細はHPまで

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