宮世琉弥が明かす深夜のハプニング「マキタさんと“ズコッ”てなりました(笑)」

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高橋メアリージュンさんが主演するMBS/TBSドラマイズム『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』(MBS、毎週火曜24:59~/TBS、毎週火曜25:28~)が、9月20日よりスタートします。

2010年に山田孝之さん主演で実写化され、ドラマ、映画と約6年に渡って続いた『闇金ウシジマくん』シリーズ待望の新章。主人公は、映画Part2から登場した丑嶋馨(ウシジマカオル)の最大の宿敵・女闇金の犀原茜(サイハラアカネ)。そして、犀原率いる闇金「ライノーローン」の新メンバーとなる硲悠斗(ハザマユウト)を宮世琉弥さんが演じます。硲はひょんなことから犀原の手下となり、極悪非道な犀原や彼女を取り巻くヤクザたちに怯えながらも裏社会に染まっていくという役どころです。

7人組ボーイズグループ「8LOOM」のメンバー役で出演するドラマ『君の花になる』(TBS系)の放送も10月に控えるなど、役者として躍進を続ける宮世さんにインタビュー。『ウシジマくん』シリーズの世界に飛び込む思いや、過酷な撮影の日々を語ってもらいました。

――シリーズのファンだったお母様が、今回の出演を喜んでくれたとコメントされていましたが、クランクイン後にも何かお話されましたか?

いろいろと話しています。お母さんもすごく喜んでましたし、親孝行が少しでもできたかなと思います。

演じる硲は“お客さん目線”になれるキャラ

――台本を読んで、硲はとても人間味があるキャラクターだなと感じました。

硲は、“お客さん目線”になれるキャラなのではないか、というのはすごくあります。やっぱり闇金の世界にいる人たちの基準って、普通に生活している人からしたら、非日常的なことばかりで。普通に生活している人が闇金の世界に入ったら、たぶん硲くんみたいな反応になると思いますし、見ている人の箸休め的なキャラになれたらと思っています。

宮世琉弥
宮世琉弥

――山口雅俊監督とお話された中で、出てきたキーワードはありましたか?

慣れずに“怖がる”こと。2か月くらい撮影をしていたんですけど、本当に1日1日が濃くて。(高橋さんとマキタスポーツさんと)3人のシーンが多かったので、やっぱり仲良くなるじゃないですか。でも硲くんは慣れてはいけない役だったので、慣れないように頑張りました。それでも監督から「ちょっと慣れてる感じがする」とアドバイスを受けることもありましたし、ずーっと“怖い”という感覚を持ち続けることを意識していました。

――撮影現場で一番刺激になったことは何ですか?

山口監督とご一緒できたことです。本番前に台詞が変わることもあったのですが、“何か思いついたらやる”という感じで、現場でも笑いが絶えなかったので、絶対に面白い作品になるなと感じました。

――過酷な現場だったとのことですが、具体的にどんなエピソードが?

木更津で撮影があったんですけど、次の日に(台本の)ページ数が多いシーンが重なっていたので、僕もマキタさんもメアリーさんも「明日やばいね」って(苦笑)。マキタさんと僕は泊まり込みだったので、「読み合わせしよう」ということになって、木更津駅周辺のご飯屋さんに行きました。ホテルに帰ってからも、マキタさんの部屋で深夜まで本読みして……。

追い込まれながらも全部暗記して、「よし、これでイケる」ってなったときに、ピコンッと電話にメッセージがあったんですよ。スタッフさんから「明日の台詞変更+台詞追加です」って。その時は、マキタさんと一緒のタイミングで“ズコッ”てなりました(笑)。結局、その後も読み合わせして、次の日早朝からみんなで頑張りました。

宮世琉弥
宮世琉弥

――まさに過酷ですね。ふだんから役者さん同士で読み合わせをされることも多いんですか?

今までは、あまりなかったです。でも、今回は毎シーン毎シーン、楽屋で3人で読み合わせしていて、今日撮るシーンではないところまでやっていました。台詞の変更が多かったので、みんな台本じゃなくてA4の紙を持って、お芝居をしてました。

――高橋さんの役者としての魅力についても教えてください。

演技力が本当にすごいと思いますし、犀原というキャラを演じ切るというのは、尊敬しかありませんでした。2か月間ずっと一緒だったので、たくさん話させて頂いて、自律神経の整え方とかを聞いたりして。演じる前にちょっと深呼吸して整えるだけで、リラックス効果があるんです。

――高橋さん、マキタさんとはかなり親交を深められたんですね。

もう、お姉ちゃんと兄貴ですね。もちろん年齢は違いますけど、撮影期間中は本当の“きょうだい”みたいな感覚でやらせてもらっていました。

宮世琉弥
宮世琉弥

――宮世さんはよく“意外と人見知り”とお話されていますが、先輩だらけという環境の中で、最初はどのようにコミュニケーションを取られたんですか?

逆に同世代だとちょっと構えてしまうところがあるんですけど、先輩に囲まれた現場だとみなさんから話しかけてくださいます。最初は少し人見知りしましたが、気を遣いすぎることもなく、「可愛がってもらってるなぁ」と感じられる素敵な現場でした。

――撮影中、「この表現に惹き込まれた」といったことはありましたか?

光石研さんとは2回目の共演になるんですけど、やっぱりすごいなと思いました。場を凌駕する感覚が、すごく印象的です。圧や覇気のようなものが出ていて、僕もそういう覇気を将来纏えたらいいなと思いました。体でしかわからないことを現場では直接感じることができるので、言葉で表せない経験をさせてもらったと思います。

――別の作品と撮影時期が重なると、役の切り替えも大変そうです。

生まれ持った才能が溢れちゃって、自然とできるんです……なんて(笑)。実際、切り替えるのはすごく難しいです。違う現場というだけで慣れないのに、役も切り替えるので、1回1回、本当に集中力を使います。ただ、現場に入ってしまえば雰囲気にも助けられて、自然と役を切り替えられていると思います。あとは、自分が撮影する前のシーンの撮影を見るなどして、感覚を掴むことが多いです。

『ウシジマくん』シリーズを作り上げてきたからこそできる作品

――『ウシジマくん』とは違う、『サイハラさん』ならではの魅力について聞かせてください。

犀原さんの過去については触れられないままここまで来て、ファイナルから6年経った今、犀原さんが主人公の作品を作るということ自体がすごいことで。それに撮影スタッフのみなさんが、『ウシジマくん』シリーズを作り上げてきたからこそできる作品。これまでの積み重ねがあった上で出来上がった作品なので、そこが魅力の一つだと思います。

――丑嶋くんと犀原さん、宮世さん的にはどちらが怖いですか?

殴られるのが怖いのは丑嶋くん、メンタル的にやられそうなのは犀原さん……どちらも怖いです。あの2人の子供は見たくないですね(笑)。

(取材・文・写真:nakamura omame)

<9月20日放送 第1話あらすじ>
アウトローの金融屋・サイハラ(高橋)は、右腕の村井(マキタスポーツ)に加え、ケツモチのヤクザ・熊倉(光石)の命令でハザマ(宮世)を雇う。かつてサイハラに追い込まれ死にかけた愛沢(中尾明慶)は妻・明美(木南晴夏)と念願のラーメン屋を開く。

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