黒木華&杉野遥亮、人生の軸は“仕事”「その中でも自分が楽しむことを大事に」

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黒木華さんと杉野遥亮さんが姉弟を演じる、水ドラ25『僕の姉ちゃん』(テレビ東京ほか、毎週水曜25:00~)が、本日7月27日よりスタートします。

Amazon Prime Videoにて独占配信中の本作は、女性を中心に幅広い支持を得ている漫画家・益田ミリさんによる「anan」で長期連載中の「僕の姉ちゃん」(マガジンハウス刊)をドラマ化したもの。

素朴でまっすぐに育ってきた社会人1年目の弟と、30歳の姉が鋭いツッコミを入れていくユーモラスな会話劇で、主人公の姉・白井ちはるを黒木さん、弟・白井順平を杉野さんが演じ、監督はCMを中心に多くの映像作品の演出を手掛けてきた吉田善子さんが務めています。

今回、黒木さんと杉野さんにインタビュー。お2人に役や会話劇で意識したこと、印象的な台詞、ご自身の人生のポリシー、心を落ち着かせる術などを語っていただきました。

――姉のちはるが代弁してくれる、思っていても普段は口に出せないような気持ちや数々の名言への共感性、なんだかんだ話を聞いてくれて「こんな弟ほしい!」と思わせてくれる弟・順平の愛らしさなどから、昨年9月にAmazon Prime Videoにて独占配信されて以降、多くの話題を集めた本作。周りからの反響はいかがですか?

杉野:「見たよ」と言ってくれる方が本当に多かったです。特に女性の方が見られている印象で、「お姉ちゃんに共感した」と会話の内容を楽しんでくれていて。そこがすごく魅力的なのかなと思いました。

黒木:私の周りにも見てくださっている方が本当に多くて、皆さん何回もリピートして見てくださっているそうで。それだけ愛されている作品になってるんだと思い、すごくうれしかったです。

――今回演じた役の魅力に感じた部分を教えてください。

黒木:ちはるの魅力は、自分の中に核となるものがきちんとあるところだと思います。ちはるの言葉は押し付けがましくなくて、本質を突いているので、見てる方は救われたり、ハッとしたりするのかなと思います。また、人間味があり、ちょっと毒もあるけど、ユーモアもあって、そこのバランスがすごくいい。私はすごく好きです。

杉野:順平はすごく優しくて、等身大な人です。共感してくれる男の人は結構いるんじゃないかな。素直で、人として成長するために必要な要素を持っている男性だと思います。

――本作はちはると順平の会話のシーンがとても魅力的ですが、声のトーンやしゃべり方などで意識されたことはありますか?

黒木:初めて監督とお会いした時に読み合わせをさせていただきました。その時に「会話が心地よいので、ついテンポのよい会話になってしまいがちですが、もっとゆっくりしゃべってください」と、2人とも言われました。

杉野:そうでしたね。セットや衣装にすごくこだわられていたので、おそらくそこに合うテンポやトーンがあったんだと思います。そこを監督がディレクションしてくださいました。

――2人がハイタッチをする時の順平の「なまなましいわ」をはじめ、独特な言い回しがすごく魅力的に感じました。

杉野:2人のシーンはスケジュール詰めて撮っていたので、途中で訳が分からなくなってましたね(笑)。

黒木:(笑)。2人で一緒に居る時間が長かった分、いい空気感の中で言葉のキャッチボールができていた気がします。

――アドリブなのかと感じる部分もありましたが、台本にないことが生まれることもありましたか?

杉野:カルタのところは、何回かやってましたよね? 何を言ったかは覚えてないのですが、すごく楽しませていただきました(笑)。

黒木:あのシーンはアドリブではないんですが、カットがかかるまでが長かったので、いろいろな遊びや動きを2人で足していた気がします。

――印象的なシーンが多い作品ですが、お2人が1番好きなシーンを教えてください。

黒木:私は、順平が疲れて帰ってきて、シュークリームを一緒に食べるシーンかな。姉弟の距離感が現れていて好きです。

杉野:なるほど。それでいうと、僕はお寿司を作りながら、姉ちゃんに「それプロポーズじゃないの?」と言った時の空気感が好きでした。

黒木:固まっちゃうやつね(笑)。

――また、作品の中では、お互いを励まし合うような、癒しになる台詞もたくさん出てきましたが、特に記憶に残っている台詞は?

黒木:私は全部好きですが、その中でもちはるが順平を励ますシーンで、「自分が自分のことを見てなくても、誰かがあなたのいいところを見てくれているし、みんなが気付いていたらそれでいいんじゃないの?」という台詞があって。それは私自身も励まされました。

杉野:僕は、順平が姉ちゃんに「明日、地球が終わるとしたら、何食べたい?」と言って、姉ちゃんが「生クリーム?」と答えていて。そういった絶妙なラインの切り返しが、刺さってました。ユーモアさがいいですよね。

――最初はちはるが順平を励ます感じでしたが、後半になると順平がちはるを励ますような言葉をかけるのもステキですよね。

黒木:ステキですよね。「誰にでも好かれなくていいよ。問題ない」という台詞も好きです。

杉野:あそこはよかったです。後半にかけて、姉ちゃんの心情が出てくるのも見どころだと思います。

――作品の中では、ちはるの恋愛論や仕事論、人生論が出てきますが、お2人にとって人生でのポリシーや軸にしていることはありますか?

黒木:私の人生の軸は、お仕事です。お芝居が好きで、役者の仕事を始めて、それが続いていて。恋愛をはじめ、プライベートなことも、私にとっては全てが役につながることなんです。その中で、私は仕事を楽しむことを大事にしています。

杉野:僕も仕事が大事です。今は演じることが楽しいと思えているし、まだまだこれからやりたいこともたくさんあり、仕事のことをずっと考えていて。その中で、僕も瞬間瞬間を楽しむことを大切にしていて、自分が楽しめるように努力しています。

――気持ちの落としどころが見つからない日や、自分の気持ちが収まらない日に、心を落ち着けるためにすることはありますか?

黒木:私は、時間と手間のかかる料理を作りますね。煮込み料理をはじめ、バーガーをバンズから作ったり、肉まんを皮から作ったり。料理をしている間は他のことを考えなくていいので。

杉野:僕は感情や心の中に溜まっているものを、ルーズリーフに書き出して、ビリって破いて捨てます。そうやって、捨てるとスッキリします。

<第1話あらすじ>
両親が海外赴任で不在の白井家。30歳の姉・ちはる(黒木)と23歳の弟・順平(杉野)は留守を預かり、つかの間の2人暮らしをしている。

メーカーの営業部で働く社会人1年目の順平は、同期の真田美穂子(久保田紗友)のことが気になり始める。帰宅し、「女の子のふと見せる素の部分がかわいい」と嬉しそうに話す順平だが、ちはるに「順平、女に無意識などない」と断言され、動揺する。

一方、輸入家電の会社に勤めるちはるは、会社にいる女の同僚が使う「家庭的キーワード」が気にくわないという。ちはるの予想外の話に戸惑う順平だが、そこには家の外ではなかなか聞くことのできない「女性のホンネ」が含まれているような気がして、妙に納得してしまうのだった。

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