渋川清彦が“どっち刑事”封印!待望のテレ東“飯テロドラマ”への意気込み語る『ザ・タクシー飯店』

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渋川清彦さんが在京キー局連続ドラマ初主演を務める水ドラ25『ザ・タクシー飯店』(テレビ東京系、毎週水曜25:00~)。本作の舞台となるのは、タクシーという“密室”。離婚の危機にある夫婦、夢破れた青年、定年退職を迎えた会社員など様々な事情を抱えた客と、人生の酸いも甘いも経験したタクシードライバー・八巻孝太郎(はちまき こうたろう)が会話劇を繰り広げます。

そして、もう一つの主役が「町中華」。熱気や食欲をそそる油の匂い、心地よいリズムを刻む調理の音。独特な雰囲気を持ち、人を惹きつけてやまない町中華の魅力を全面に打ち出した人情“タクシードライバー飯”ドラマとなっています。

主人公の八巻を演じる渋川さんは、テレ東の飯テロドラマ出演を熱望していたそうで、「ついに来たか!」と大喜び。そんな本作へかける思いや、食べるという芝居を「演じる」上で気を付けていることなどについてお話を伺いました。

――本作で在京キー局連続ドラマ初主演を務めます。プレッシャーなどはありましたか?

プレッシャーはまったくなかったのですが、テレ東さんのグルメドラマが本当に大好きで、ずっと見ていたので「ついに来たか!」と思いました。できれば長く出演し続けていたいので、早くも続編を希望していて(笑)。片桐健滋監督の中では、すでに続編が決まった時のストーリーも出来上がっているみたいです(笑)。

――テレ東には数多くのグルメドラマが存在しますが、どの作品を見ていたのでしょうか?

孤独のグルメ』シリーズ(松重豊主演/2012年~)ですね。最初の頃からずっと見続けていて、マネージャーに「『孤独のグルメ』に出たい」と言ったこともあります。また『絶メシロード』(濱津隆之主演/2020年)に関しては、「なんで俺じゃないんだ?」と思ったくらい(笑)。僕は群馬県出身なのですが、“絶メシ”は高崎市発祥なんですよ。高崎のラジオに出演している時に、毎回たくさんの絶メシを紹介していたので……。今回、テレ東の深夜ドラマへの出演が決まり「念願叶った」という思いです。

――渋川さんが演じられた個人のタクシードライバー八巻孝太郎について、意識的に役作りをされましたか?

実は、あまり「役作り」と言っていいほどのことはしていないんです。片桐監督とは友人のような関係で、僕のことをよく知ってくださっているので、監督が脚本家の方々と話し合って八巻というキャラクターを作り上げてくれました。なので、特別な役作りをせずともキャラクターに入り込むことができています。

――ちなみに、渋川さんはドラマ『真犯人フラグ』で「どっち?」が口癖の刑事・阿久津浩二役で話題となりましたが、今回の役を印象付けるためにやったことはありますか?

阿久津刑事を演じている時は、キャラクターをつけるための芝居をしていた記憶があります。なので、今回はその印象を払拭するために阿久津刑事はよく腕を組んでいたので、今回は腕を組まないようにするとか。印象付けるためにやったことというよりかは、「やらない」に徹しました。“どっち封印”ですね(笑)。しいて言うなら、帽子をサッと被る仕草などは意識しているかな。

――本作のもうひとつの注目点である「町中華」。プライベートで馴染みはありますか?

よく行きますよ! 古い店構えに惹かれて、映画のロケなどで地方に行った際も見つけたらフラリと入ってしまいます。長く愛される店には、やはりそれだけの理由がありますしね。たまに、全然味がしなかったりするところもありますが、そういうのも楽しいです(笑)。

――本作では、町中華を食べるシーンが多数登場します。食べることを演じる上で意識したことは?

食べ物を自ら迎えに行かず、しっかりカメラに顔が映る状態で口元に食べ物を運ぶことですね。意外と難しかったりするんですよ……特にラーメン(笑)。麺類はなかなか難しいのですが、他のものは姿勢よくカメラに美しく映った状態で食べられるようにしています。

――食事シーンが多いことに備え、普段の食事で気を付けたことなどはありますか?

夜は炭水化物を取らないようにして、収録前日は野菜だけ。朝はヨーグルトだけ食べて撮影に挑むなど、気を付けるようになりました。ですが、撮影でも一気に食べられるわけではなくて、一口食べてカメラの位置を変えて、また一口食べて……とお預け状態が続くと、お腹が空腹なのか満腹なのか、よくわからなくなってきます(笑)。

――お芝居について、共演者の方々とお話されることはありますか?

他の作品もそうなのですが、僕はあまり共演者さんと芝居の話はしないようにしています。それぞれ自分で考えているプランがあるだろうし、また監督の考えがすべてだと思っているので。なので、世間話とかをしてますね。

――たとえばどんな会話を?

高木雄也(増保健壱役)くんには、Hey!Say!JUMPの話を聞きました。Hey!Say!JUMPのメンバーの皆さんはグループ以外でも、いろいろな活躍をされているじゃないですか。そんな忙しい合間を縫って、それぞれ別の仕事が終わったあとにみんなで集まってダンスの稽古をしたり、話し合ったりしているみたいで。普段アイドルの方と話す機会はなかなかないので、「本当にすごいな~」と感心してしまいました。

――最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

何かしら傷のある人たちがみんな一生懸命前向きに生きて、それを町中華と絡めているという、斬新なアイデアながらすごく良い作品に仕上がっています。ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

(取材・文:米田果織)

<第2話あらすじ>
タクシードライバーの八巻孝太郎(渋川)は水沼博(柳沢慎吾)と美香子(ふせえり)の夫婦を乗せた。行き先は区役所だと言い、離婚届を提出しに行くという。重苦しい雰囲気の車内の中、博は離婚届が見当たらないと言い出し、取りに戻ることになった。そして、再び夫婦を乗せ区役所に向かおうとした矢先、今度は酢豚が食べたいという博。

孝太郎は町中華の店を案内し、自分も昼食をとることに。店に入り食事をしていると、美香子は孝太郎に離婚の理由を打ち明ける。

そんな中、酢豚を食べていた博は孝太郎の目線に気づき、分け与える。嬉しそうに酢豚に箸を伸ばした孝太郎だったが、箸が滑り離婚届を酢豚のあんで汚してしまう!

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